詩・からっぽ電車

2016-08-26 08:17:15 | 
     からっぽ電車

  嘘とホント
  嘘も方便だから
  嘘の中の幸せの泉と
  嘘の中のほんとうの神と仏

  騙される理由わたしが嘘だから
  騙す理由ホントの嘘がバレるからね

  ホントは重かったり軽かったりしんどい
  ホントは毎日のらくらしてぼんやりかすんでいて
  ホントは嘘の惑星嘘の重力にひっぱられているのに
  ホントは「わたしは宇宙である」と言い張ってちょこちょこと
  わたしを「許されない嘘」とののしるそのたびに背中がかゆくなる
  赤いシートと金色の吊り革終着駅のないレールを走る一両のからっぽ電車

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