東北では、特に北東北では基本的に冬季には傘を差さない。僕は不安なので常に傘を持っていくが、殆どの人は傘すら持たない。一つには傘があまり役に立たないからである。どっちにしろ雪を防げないし、傘自体に雪が積もって重くなる。視界が悪くて足下が危険だし、積雪で狭くなった歩道などでは行き違いも困難である。またもう一つには、そもそも外を長距離歩かないからでもある。クルマで目的地まで行き、駐車場から建物までは早足で歩く。かつての商店街にはアーケードなど屋根付きのものが存在したが、老朽化と共に消えていった。人々は郊外のショッピングモールに集中し、本来は便利だったはずの中心地の商店街は廃れていった。・・・。その辺の話は長くなるので割愛する。
では傘を差さずにどうするかといえば、フード付きのダウンジャケットなりで歩き、建物に入るときは雪を払う。そもそも靴だって外を歩くのであればスノーシューズか長靴がデファクトスタンダードとなる。それでも最近の若者は驚くべき薄着で冬を過ごし、靴も普通にスニーカーを履いていたりする。あれは一体寒くないのだろうかとオヂさんには理解できない。まあそんな子たちは写真のような旧市街を歩いたりはしない。東北なりの都市部で過ごすのである。僕が歩くのは所謂「旧市街」。そもそもモノクロで撮れば雰囲気が良いところに、雪が降る。こういう光景にはモノクロが似合うのである。
追伸:ここ数日の降雪で、既にこの場所は真っ白になりました。恐らく写真のような状態に戻るのは3月になってからでしょう。
X-PRO3 / XF23mm F2R WR