※ラーメン画像はイメージで、ラーメン蟹江のものではありません。
僕が東京で予備校に通っていた頃の古い話である。四半世紀どころか、30年以上前の話となる。当時、豚骨ラーメンの老舗「ホープ軒」が千駄ヶ谷にあり、時折そこにラーメンを食べに行っていた。まだ東京で豚骨ラーメンが少ない時代だった。ホープ軒は、いつも混んでいた。あまりの行列に食べることを諦めることもあった。そんな時、ホープ軒の近くに「ラーメン蟹江」という店があることを発見した。もしかすると「蟹江ラーメン」だったかもしれない。ホープ軒とは対照的に、こちらには殆ど客がいなかった。僕は「まあ良いか」と、ラーメン蟹江に入ることにした。
問題はここからだ。今でも「あれは本当のことなのか、それとも幻覚なのか」と思い悩む。ラーメン蟹江というくらいだから、蟹江敬三さんと関係があるのかしら、とか思いながら店に入った。すると、白い前掛けに白い帽子を被った蟹江敬三さんが出てきて、注文を取りにきた。狼狽えた。とりあえず「塩ラーメン」を頼んだ。その後、カウンターの向こうにいる蟹江敬三らしき人を凝視する。なにか違う。顔の造りは基本的に一緒だが、何かが違う。まさかソックリさん??。いや・・・。そこで僕が出した結論は、「蟹江敬三さんの兄弟」がやっている店に違いないということだった。出てきた塩ラーメンはお世辞にも旨いものではなかった。
それから数日後、同じ予備校に通う友人(男性で同じ高校から来た人)を連れて、再びラーメン蟹江に行った。店に入るなり友人は「あれは本物の蟹江敬三だ」と言った。何故かまた塩ラーメンを食べた。友人も旨くなさそうに食べていた。店を出るとき、友人は蟹江敬三(似)の店主に「いつも応援しています」と謎のエールを送った。店主は「ありがとうございます」とニヒルな笑いで答えた。
果たして、あの店主は誰だったのだろうか。蟹江敬三本人、兄弟、そっくりさん。分からない。そもそも「蟹江敬三さんですか」と聞けばよかったのに、臆してそれが出来なかった。その後、ラーメン蟹江に行く機会はなかった。数年後に大学生になってから、ふと思い出し訪ねてみたが、店はもうなかった。本当にあれは現実の出来事だったのだろうか。もしかすると、受験勉強で脳みそを使い過ぎて、幻を見たのではないか。その後、たまにネットで調べるが、「ラーメン蟹江」の情報は出てこない。テレビで蟹江敬三さんを見るたびに、あの当時のことを思い出していた。2014年に蟹江敬三さんが亡くなったとき、もう真実は永遠に分からないかもしれないと愕然とした。このままでは死んでも死にきれない。誰かご存じの方がいれば、是非教えて下さい!!!!。ラーメン蟹江とは、一体何だったのか。
美味しくないのがいかにも蟹江さんらしい
いっそのことカニラーメン作れば美味しかったかも知れません
本当に謎で、単なる偶然とは思えないのですよね。いつか真実を知りたいです。
>美味しくないのがいかにも蟹江さんらしい
(笑)。しかもそれが何か意味ありげな旨くなさなんです。
1_niko_niko_3
ときどき きろく です
ファンタジー なのかなー (・・)
と 読みすすめていたら
最後から 4行目で なぜだか 笑いが
とまらなく なりました まさかの
おもしろばなしだったとは (>_<)
どこかで記憶のエラーが起きたのか、色々考えましたが、やはり事実。
蟹江敬三さんが、コック姿で厨房から出てきた。別にカメラもまわっていない。
混乱するのも無理ないなと思いました。
さて、あれは??
1_niko_niko_3
ときどき きろく です
混乱 (>_<) !
今でも知りたいです。