No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

思い出の大迫バスターミナル〜昭和的バス神話の舞台

2021-09-09 | 街:岩手
<2014年当時>







<2017年当時>







<2019年当時>





<現在>

岩手県の旧・大迫町(現・花巻市)。かつて、ここには岩手県交通の「大迫バスターミナル」があった。上段の写真は2014年当時のものだが、7~8路線が乗り入れていたと思う。バスにはターミナル建物から直接乗ることができ、雨や雪でも安心だった。ターミナルの中には待合室があり、有人のチケット売り場があり、なんと食堂まであった。その写真も残っているが、切なくなるので、掲載は見送った。2018年、2路線を残して他の路線は全て廃止となり、それに伴いバスターミナルも閉鎖された。その後、趣あった建物は解体されてしまった。

今回その場所を見に行くと、無料の市営駐車場となっていた。敷地の隅には、バス停の待合所が新築されている。バスの待合所からすると立派なものだが、バスターミナルと比べると何と小さく見えることか。ターミナルは無くなった。今はまだ、大迫の人々の脳裏に残層として、かつてのターミナルは残っている。過去には何回も大迫バスターミナルを撮っている。その写真の殆どはモノクロ写真だった。カラー写真は数えるほどしかない。最初からこの姿を予期していたのかもしれない。


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2 コメント

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諸行無常 (ダム)
2021-09-09 09:35:15
ふと、亡き祖母の言葉を思い出しました。
「つねぇがでぇじなんろ(常が大事なんだよ)」
日頃から、その人やその場所は、次回も同じとは限りません。
その人に会い、その場所に行くことは、実はすごいことなんじゃないか。人の人たる核心ではないか。
ロクさんが撮られた、大迫バスターミナルの昔と今を見ながら。コメントを記しながら考えているところです。
それが叶わない(本来ある機能を活用していない)人が居るからこその、僕の仕事なのだとも。
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ダムさん (6x6)
2021-09-10 06:20:37
「つねぇがでぇじなんろ(常が大事なんだよ)」。
共感しますね。写真でいえば何かの記念日に特別な場面を見たいのではなく、日常の姿を撮りたいと思います。
話がずれてしまいますが、僕が写真を撮るに行くのは休日が中心。
地方の小さな町は、平日の姿が本当ではないかとジレンマに陥ります。休日も嘘ではないけど、より日常的な姿を撮りたいなと。

※平日はもう少し人がいるのです。
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