No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

しっとり大山、ひっそり大山

2021-09-15 | 街:山形









山形県の鶴岡市に所用があって出かけた。そのついでに何箇所かを廻って写真を撮ってきた。全ての滞在時間を合わせても数時間の話だけど、今はその時の写真を掲載している。今回は「大山地区」。大山は造り酒屋が多い町で、2月の蔵開きの時は通りは人で溢れるらしい。僕が出かけるのは、普通の週末ばかりで、最も人通りが少ない時間でもある。通りを歩く人は、ほぼ皆無である。かつて大山は幕府直轄地、いわゆる天領だった。藤沢周平の諸作品は、海坂藩なる北国の小さな藩を舞台にしている。言うまでもなく、氏の出身地である鶴岡にあった「庄内藩」をモデルとしている。そのなかでよく「天領」のことが出てくるが、それはこの大山のことで間違いない。今でも、しっとりとした趣のある町並みが残っている。

写真撮りの立場からすると、この町はカラーで撮っても、モノクロで撮っても、間違いのない町である。ライカM10モノクロームで初めての撮影。もっと追い込むこともできるだろうが、まずはこんなところから始めたいと思う。がっつくことはご法度の町なのである。それにしても、こんなに良い町なのに、ここでも他に写真を撮る人を見ることはない。嗚呼、勿体ない。

LEICA M10 MONOCHROME / SUMMICRON M35mm ASPH  

コメント    この記事についてブログを書く
« 鶴岡ホテル周辺での孤独な撮影 | トップ | 山居倉庫で影の世界を撮る »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿