No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

かつて伊東には伊藤君が住んでいた

2024-10-03 | 街:静岡











僕が学生の頃、静岡県には「高校学区」が存在していた。というか、それが無くなっていることは最近知った。詳細は忘れたが、先の記事の下田市であれば、下田市と賀茂郡が一つの学区となっていた。僕が進学する高校は、三島市、駿東郡(うち清水町、長泉町)、田方郡、熱海市、伊東市が一つの学区であったと思う。確か、地理的要因で、下田市周辺では例外も認められていたように思うが、基本的には学区は厳守された。三島市と沼津市は隣接しており、互いの通学には便利だが、越境は認められない。そんなわけで、僕が通った高校には、熱海とか伊東から通学する生徒もいた。伊東なんて、僕からすれば夏休みに遊びに行く観光地であり、日常の生活圏がクロスするなど考えられなかった。でも伊東から三島、あるいは伊豆箱根鉄道沿線の高校には十分通学が可能であった。そして僕は伊東から通う「伊藤君」という同級生と仲良くなった。伊東の伊藤君(字違い)というフレーズにはまり、もう何十年も会ったことがないにも関わらず、「伊東!」とコールされると、「伊藤!」とレスポンスする。

伊東には少年時代にも遊びに行ったし、社会人になってからも何度も遊びに行った。宿泊したのは数回だけど、通過だけであれば数え切れない。今回、鉄道で下田から北上するに辺り、この伊東の町を歩いてみようと思った。伊東の繁華街は歩いた記憶がないからだ。街の構造を理解していないので、とりあえず観光客用の飲食小路を歩き、通常の商店街を超え、飲み屋街まで歩いた。仮に僕が東北でこういう町を見つけたとしたら、小躍りして喜び、何度か訪れることになるだろう。伊東の繁華街はそういう街だ。予想に反して、良い町並みに出会い、得した気分になった。伊東の伊藤君が今どこで何をしているかは知らない。でも彼も同じ繁華街を歩き、写真に写るどこかの店に入ったことがある、それは間違いないだろう。まだまだ発見はあるものだと思った。さあ、次の町、つまりは最後の街へ行こう。


X-PRO3 / Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical

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2 コメント

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Unknown (クリン)
2024-10-03 08:38:29
そのお気もち、わかりますっ🐻⤴⤴
うちのチットも職場の伊東さんに呼びかける時、毎回「ハトヤ」を思い出しているみたいですし✨
わりとエリアの広い学区、下田の上田君、とかもいたら、さらに最高でしたよね🎶
(前記事の話ですが、黒船砲台まであると思っていなかったみたいで、チットもコウフンしておりました~⤴✨※そして「下田は女性」・・というお話にはもっとコウフンいたしました💛💨)
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クリンさん (6x6)
2024-10-03 20:54:03
伊東に行くならハトヤ〜♪♪
ハトヤに決めた! 決めた〜♪。
電話は4126,

あれも悪魔的フレーズで、頭の中に刷り込まれました。あたかもキャバレーロンドンと同様に。伊藤くん=ハトヤ。もう分離不可能です(笑)。同感です。

追伸:下田で金目鯛を食べるときは。一匹まんまで量をアピールする店よりも、半身くらいしか付かず一見コスパが悪く感じる店の方が圧倒的に良いです、
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