28日は3月期末配当の権利確定日。
この日の大引け間際に年金マネーを扱う信託銀行経由で大量の先物買いが入る可能性がある。
28日大引け時点で株を持っていれば、3月期末株主として配当を受け取れる。ただ、実際に配当金が支払われるのは6月の定時株主総会で配当など利益処分案が承認された後だ。
個人投資家にとって何も問題はないが、機関投資家となると話は別だ。3月期末配当の権利確定後は、配当の権利がなくなった分だけ株式の価値が下がるため、相対的に株式の組み入れ比率が低下してしまう。
そこで機関投資家は配当金が支払われるまでの間、株式の保有比率を一定水準で維持するために先物を買うことになる。今期は増配ラッシュが予想され、東証1部のほぼ全銘柄を保有する年金基金を中心に現物株式で4000億円相当のTOPIX先物の買いが見込まれる。
先物買いは例年、権利確定日の午後2時ごろからスタートする。権利確定の翌日に買いが入ることもある。