23日午前のニューヨーク外国為替市場で円がドルに対して一段安になっている。
一時は1ドル=112円48銭近辺と、4月1日以来ほぼ8カ月ぶりの円安・ドル高水準をつけた。米経済指標の改善に加え、トランプ次期大統領の景気刺激策への思惑から米長短金利が上昇し日米の金利差が拡大するとの観測が円売り・ドル買いを誘った。感謝祭の祝日を控え市場参加者が少なく、少額の売買で値幅が大きくなりやすいことも大幅な円安につながった。
朝方発表の10月の米耐久財受注額が前月比4.8%増と、市場予想(同2.7%程度の増加)を大幅に上回った。米景気回復の勢いが増しているとの見方もドル買いにつながった。
米長期金利の指標となる米10年物国債利回りが約1年4カ月ぶりの水準に上昇(債券価格は下落)するなど、米金利の上昇が続いていることも主要通貨に対するドル買いを誘っている。米東部時間午前10時現在、円は112円30~40銭で推移している。