美人で演技もうまいのに、歌うとひどいオンチでビックリするような女優さんって、ときどきいるもの。
しかも、会社の方針か何かでCDを出すハメになり、後にそれが「黒歴史」になってしまうケースも結構ある。
なぜ美人女優にはオンチが多いのだろうか。
『「裏声」のエロス』(集英社新書)著者で、音痴矯正を手がけるBCA教育研究所主宰者の高牧康さんに聞いた。
「確かに美人にはオンチが多いと言われていますね。
理由のひとつは、骨格の問題によるものです。
外見と声の一致は、『角があるものは声がりりしく、角がないものは声が甲高く弱々しい』などの内容で、古来よりアリストテレスが指摘していますが、エラがはっている人や『ゴリラ顔』の人に歌がうまい人が多い一方で、面長でキレイな『うりざね顔』の人にはオンチが多い傾向が見られるんです」
なぜ「うりざね顔」だとオンチになりやすいのか。
「うりざね顔の人は、のどを閉じる筋肉(声門閉鎖)が弱いため、声が疲れやすい傾向があります。疲れやすいと、長くしゃべらなくなり、声を出すことが少なくなります。すると、自然と声は細く小さくなり、歌う機会も減って、オンチになるというわけです」
黙って座っていれば絵になるのに、声を出すと残念なことになる女性って、確かにいる。アゴがとがって、小顔の美人に多いのかもしれない。
「ちなみに、キレイなのに、意外と野太い声の女性というのもいますよね? そういう方は、お化粧をとるとお肌がガタガタである場合が多いです」
いったいなぜなのか。
「濃い化粧の人は、肌荒れを隠していることが多く、声帯も荒れていることが多いもの。女性の肌のなめらかさと、声のなめらかさは、一致していることが多いため、肌荒れしていると、声もガサガサになるんです」
ちなみに、「酒焼け」によって声帯が充血してしまい、野太い声になっている人もいるらしい。
いずれにしても、健康状態は「声」に表われるそう。声のメンテナンスも大切なのだ。