今週はテニスのウィンブルドンが開催されているが、それが終わると今季メジャー第3戦の全英オープン(16日開幕)が行われる。場所はゴルフの聖地、スコットランドのセントアンドルーズ。
注目選手はジョーダン・スピースだ。弱冠21歳だがマスターズと全米オープンを制し、年間グランドスラムを狙えるただひとりのプレーヤーだからである。
スピースは米ツアーの中ではロングヒッターではない。右打ちであるが、日常生活は左利きということもあってフォローで左ヒジが少し曲がる。飛距離よりも方向性を重視したスイングの持ち主だ。
そして、持ち味は正確無比なパッティング。勝負どころのショートパットを確実に決めることで、今季メジャー2連勝を成し遂げている。
さて、このスピースのパッティング。打ち方はかなり独特だ。以前にも書いたが、グリップは左打ちの握り方であるクロスハンド。加えて、2メートル以内の距離になるとボールを見ないでストロークしている。アドレスが決まったら、視線はボールではなくカップ。バスケットのフリースローよろしく、カップを見たままでショートパットを打っているのだ。
テレビ解説をしていた丸山茂樹プロは「こんなの難しくてできない」と語っていたが、メンタルコーチのボブ・ロッテラは、「ボールを意識してストロークするよりも、カップを見たままの方が距離感、方向性が良くなる」と指導している。
ボールを見ないでストロークするというのはかなり勇気がいるが、ショットと違ってパットはスイングが非常に小さい。特にショートパットともなればパターが動くのはボールの前後30センチほど。
「ボールを見ないで打つ」ことに慣れてしまえば、芯でとらえることはそれほど難しくない。
まずは自宅にあるパターマットなどで試してみてほしい。最初はかなり勇気がいると思うが、カップを見たままだとヘッドアップのミスは出ない。インパクトも緩みづらくなるはずだ。
スピースがもしもマスターズ、全米オープンに続き全英オープンにも優勝することになったら、「ショートパットはカップを見たまま打つ」というのが、パッティングの新常識になるかも知れない。
(ゴルフライター・マーク金井)
以上、日刊ゲンダイ
ボールを見ないでカップを見ながらショートパットする練習もいいかも知れないですね。
次の練習時にやってみたいと思います。
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