情報と物質の科学哲学 情報と物質の関係から見える世界像

情報と物質の関係を分析し、心身問題、クオリア、時間の謎に迫ります。情報と物質の科学哲学を提唱。

対角線論法の反例 対角線論法自体のパラドックス

2020-10-21 09:03:43 | 数学
(1)カントールの対角線論法は、0と1を含まない開区間(0,1)に含まれる無限小数の濃度に対して適用されます。

便宜上、無限小数を2進表示します。

(2)対角線論法は自然数と区間内の無限小数が1対1に対応すると仮定し、その対応表を作ります。

(3)対応表内の無限小数に対角線論法を適用して得られる無限小数が”.000・・・になる場合を考えます。
もちろん、この可能性を排除することはできません。

(4)この無限小数”.000・・・は、0に等しいので開区間(0,1)に含まれません。

(5)0に等しい無限小数”.000・・・”は開区間(0,1)の定義により対応表にはもとから含まれていません。

(6)対応表に含まれていない無限小数”.000・・・が出てきても矛盾は生じません

従って、前述のような場合には対角線論法自体が成り立ちません

(7)仮に無限小数”.000・・・”が対応表に含まれているとすると、開区間の定義によりこの値は正になります:
.000・・・>0!!!
これは明らかにパラドックスです。

結局、対角線論法にはこのような欠陥もあるのです。
対角線論法の本質的な欠陥についてはこちらをご覧ください。



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