山田克哉『量子力学のからくりー幽靈波の正体ー』、講談社、ブルーバックスB-1415
(2003.7)
の中で著者は波動関数のことを”幽靈波”と名付けています。
その理由は、波動関数は複素数なので観測できないからだというものです。
当ブログでは、波動関数はボルンの確率解釈を用いて量子の位置、運動量、スピン、偏光などの情報を与えるので波動関数を”量子情報波”と名付けています。
今回のブログではこの幽靈波という用語を波動関数に対してではなく光子や電子の波に対して使います。
量子力学では1個の光子や電子に対して振動数や波長を与えています。
しかし、振動数や波長は時間あるいは空間軸上に無限の拡がりを持つ正弦波に対して成り立つ概念です。
それを微小な対象である光子や電子に対して適用するのは矛盾です。
従って、1個の光子や電子に対する波という概念は幽靈波であると言えます。
なお、この幽靈波と前述書の幽霊波とは密接に関係しています。
何故なら、波動関数は超時空独立量子集団に属する1個の電子に対するものだからです。
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