美術館からの依頼で「林義雄画伯」の製作された陶器のフィギュアを拡大して製作しましたが、先ずは、「たけのこの兄弟」です。
この作品は形状が簡単だったので、割とスムーズに製作出来ました。
しかし、もう一つの「足柄山のおひるね」は、複数のキャラクターが一塊になって、しかもキャラクターが一体成形になっているので、それらしく半立体に仕上げなければなりません。
実物はこんな形です。
意外なほど手こずったのが「金太郎」でした。
熊の体に溶けてくっついた様な半立体になっています。
この時使用したスタイロフォームはいつのも青いものでは無く別なメーカーの物を使いましたが、若干柔らかい粘りの有る素材でした。
やはりいつのも青い方が扱いやすい気がします。
これは背中の猿ですが、熱線のカッターで大まかに切り出しています。
この後、サンドペーパーで磨き形状を滑らかにしました。
これは猿が無い状態。
これが猿のある状態。
継ぎ目から緑の物が出ていますが、これは断熱などに使用する「発泡ウレタン」です。
スプレータイプの物で、大きな隙間や盛り上げたい部分に吹き付けてやると、隙間は埋まり、接着の効果も有り、削りすぎたりしたところの補修に使えます。
実物の写真を見ながら形状を整えます。
途中の写真があまり無いので、いきなり形になっていますが、実際はかなり盛ったり削ったりしています。
緑の部分が成形し直した部分です。
大きな変更部分はスタイロフォームを切って貼り付け削り出しています。
試行錯誤を繰り返し、何とかそれらしい形状になったのでいつものウッディー粘土を塗りました。
今回いつもの「セピア」色が売り切れていて、足りなくなった部分を「ブロンズ」色の物を使用しましたが、質感は全く同じで、いつものウッディー粘土でした。
どうせ、木工パテを塗って色付けするので下地はどうでも良いので、このまま進めました。
猿の部分です。
熊の部分。
この状態の時に毛の筋彫りや、細かい部分の造形をします。
毛の筋は粘土ヘラで入れています。
粘土の柔らかい時に軽く撫でるだけで毛の筋を入れられます。
造形はあまり綺麗に磨かない状態の方がリアルです。
サンドペーパーはほとんどかけず、指で粘土を塗った状態のまま仕上げます。
この後お湯で溶いた木工パテのを全体に満遍なく塗り重ねます。
パテを塗ると、毛の筋が消えてしまいそうになりますが、金太郎の髪の毛や、熊の毛並みをパテが乾く前に、粘土の筋彫りをなぞる感じで、もう一度ヘラで撫で掘り直します。
このパテが乾燥するのを待って仕上げの色付けをします。
ここから一気に変わります。
続く!
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