JAL123便墜落事故-真相を追う- 映画「沈まぬ太陽」評
映画「沈まぬ太陽」を観ました。
あれだけの長編をどうやってまとめるのか心配でしたが、原作の主題と雰囲気をほぼ忠実に表現した、よい作品だったと思います。
これ以上つまらない映画評を読まされても退屈でしょうから、映画の中で扱われていたトピックについて1点だけ指摘しておきたいと思います。
国民航空の国見会長を辞任に追い込んだ「ドル先物買い」疑惑ですが、これは、実際に日本航空に2200億円の損失を与え、伊藤副会長を辞任に追い込んだ「10年ものドル先物買い予約」のことと考えてよいでしょう。
映画でも、現実でも、非常識な10年もの先物買いを斡旋し、不当なリベートを得ていた政治家がいるのでは?との疑惑が話題の中心ですが、よく考えると、日航が危険極まりない投機的な先物買いを行ったというなら、危険極まりない投機的な応札をしたシンジケート(おそらく国際的な銀行団)がいたということに他なりません。このようにお互いに非常識な取引が果たして簡単に成立するものなのでしょうか?
しかも、現実の先物予約は日航機事故の直前に契約が成立しています。そして、事故の翌月、1985年9月22日には、電撃的に5ヶ国蔵相会議が開かれ、そこであのプラザ合意が成立し、その後の急激な円高が始まるのです。その円高こそ、為替差損で日航が2200億円の損失を被る原因となるのですが、これは同時に、シンジケートが2200億円の利益を得たことの裏返しでもあります。
実は、この年の1月にも5ヶ国蔵相会議が開かれており、そこでも同じく「ドル安(円高)の是認」が謳われていたのですが、このときは市場(事実上、金融を中心とした民間企業)が全く反応しませんでした。それがなぜ、日航機事故直後の合意では急激なドル安(円高)を招くことになったのか?
プラザ合意の成立と市場の反応が予めわかっていれば、私だってこのドル買いに応札します(笑)。そこで疑問が生まれます。シンジケートは本当にリスクをとったのか?何か強い確証があったからこそこの無茶な取引に応じたのではないのか?そして、なぜ日航(背後にいる政治家を含む)がこのような取引を持ちかけたのか?と。
日航機事故に関する疑惑追及は、事故原因や、事故当日の初動体制について語られることが多いのですが、実は、プラザ合意に絡む謎解きこそが「日航機事故の真実」を知る上で最も重要な鍵となるのです。その点を、映画評に代えて皆様にお伝えいたします。
※「ドル先物買い」と「プラザ合意」、及び日航機事故との関連性については、後日このブログでも詳しく取り上げる予定です。、
AMEN AMEN DICO VOBIS QUI NON INTRAT PER OSTIUM IN OVILE OVIUM SED ASCENDIT ALIUNDE ILLE FUR EST ET LATRO
管理者
あれだけの長編をどうやってまとめるのか心配でしたが、原作の主題と雰囲気をほぼ忠実に表現した、よい作品だったと思います。
これ以上つまらない映画評を読まされても退屈でしょうから、映画の中で扱われていたトピックについて1点だけ指摘しておきたいと思います。
国民航空の国見会長を辞任に追い込んだ「ドル先物買い」疑惑ですが、これは、実際に日本航空に2200億円の損失を与え、伊藤副会長を辞任に追い込んだ「10年ものドル先物買い予約」のことと考えてよいでしょう。
映画でも、現実でも、非常識な10年もの先物買いを斡旋し、不当なリベートを得ていた政治家がいるのでは?との疑惑が話題の中心ですが、よく考えると、日航が危険極まりない投機的な先物買いを行ったというなら、危険極まりない投機的な応札をしたシンジケート(おそらく国際的な銀行団)がいたということに他なりません。このようにお互いに非常識な取引が果たして簡単に成立するものなのでしょうか?
しかも、現実の先物予約は日航機事故の直前に契約が成立しています。そして、事故の翌月、1985年9月22日には、電撃的に5ヶ国蔵相会議が開かれ、そこであのプラザ合意が成立し、その後の急激な円高が始まるのです。その円高こそ、為替差損で日航が2200億円の損失を被る原因となるのですが、これは同時に、シンジケートが2200億円の利益を得たことの裏返しでもあります。
実は、この年の1月にも5ヶ国蔵相会議が開かれており、そこでも同じく「ドル安(円高)の是認」が謳われていたのですが、このときは市場(事実上、金融を中心とした民間企業)が全く反応しませんでした。それがなぜ、日航機事故直後の合意では急激なドル安(円高)を招くことになったのか?
プラザ合意の成立と市場の反応が予めわかっていれば、私だってこのドル買いに応札します(笑)。そこで疑問が生まれます。シンジケートは本当にリスクをとったのか?何か強い確証があったからこそこの無茶な取引に応じたのではないのか?そして、なぜ日航(背後にいる政治家を含む)がこのような取引を持ちかけたのか?と。
日航機事故に関する疑惑追及は、事故原因や、事故当日の初動体制について語られることが多いのですが、実は、プラザ合意に絡む謎解きこそが「日航機事故の真実」を知る上で最も重要な鍵となるのです。その点を、映画評に代えて皆様にお伝えいたします。
※「ドル先物買い」と「プラザ合意」、及び日航機事故との関連性については、後日このブログでも詳しく取り上げる予定です。、
AMEN AMEN DICO VOBIS QUI NON INTRAT PER OSTIUM IN OVILE OVIUM SED ASCENDIT ALIUNDE ILLE FUR EST ET LATRO
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