いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

ダンディズムの系譜

2011-08-15 10:51:59 | その他
今日から夏休みです。
何年かぶりの、お盆の夏休み
今年はゆっくり自宅で過ごそうと思っています。

普段は中々ゆっくり読書をする時間がとれませんが
今回はゆったりと、、、

さて、夏休みの皆さんに
特に服飾好き(でなくても、勿論かまいませんが)の方に
お勧めしたい本を何冊かご紹介したいと思います。

まず、第一弾は中野香織さんの
「ダンディズムの系譜」(新潮選書)です。



私が中野さんの著書を
紹介させていただくのは
畏れ多いですが、一ファンとして
掲載させていただくことを
お許し願いたいと思います。

「ダンディズムの系譜」
ダンディズムいやジェントルマン
(その違いは本書をご覧下さい)の源流から
ダンディズム列伝と題し
かのダンディと言われた伝説の男達の紹介
そして、最後に現代のダンディズム像として
オバマ大統領などをあげ
現代のダンディズムについて
再定義されています。

特に「ダンディズム列伝」では
絶対に外す事が出来ない
かのボー・ブランメルから
チャーチル英首相まで
記述はその装いだけなく、その行動様式にまで及び
ダンディズムがどのようにして確立し
そして世の認めるところとなったのかが
克明に記載されています。

その中でも
服飾好きな方は
ノエル・カワード
ウィンザー公ことエドワード八世
そして「007」ことジェームス・ボンド
については興味が
そそられるのではないでしょうか?

エドワード八世の王冠をかけた恋の相手
ウォリス・シンプソン夫人の逸話などは
女性ならではの鋭い視線で書かれ
思わず「う~ん」と
うなってしまいました。

さて、私の稚拙な文章力では
その魅力の一端もお伝えする事が出来ず
歯がゆい思いですが
一度、読み始めれば一気に読んでしまう
そんな力を持った、魅力的な本だと思います。

そして合わせて読みたい
「スーツの神話」(文芸春秋)



こちらは私が衝撃を受けた本でもあります。
ファションを文学にまで高めたこの本
中野さんの処女作でもあり
とても勢いのある文体で書かれています。

さて、中野香織さん
これらの本を読むと
とてもインテリジェンスに富んでいて
それゆえ、お話も固くて難しい話をされる方かと
思っていました。
しかし、実際にお会いすると
お話も面白く
そして、気取らない
とても優しい素敵な方でした。

普段の装いはコンサバ系
とても美人な方なので
エレガントな雰囲気をお持ちです。

明治大学の特任教授もされている
中野さん、非常に多忙かと思いますが
次なる企画も色々進行中とのこと。

愉しみが又、ひとつ増えました。