コラム(325):新型コロナウイルスが人類に示唆するもの
コロナウイルスだけではない、いま地球で起きていること
新型コロナウイルスの世界的な感染爆発によって「死」が直接自分に降りかかるようになり、世界中の人びとが大騒ぎをしています。
しかし、コロナウイルス以外の理由でも多くの人々を苦しめ死に至らしめていることがあります。
新型コロナウイルスは私たちにそれらの事実に気づかせようと語りかけているのではないでしょうか。
救えるべき人の命が救えない現状
国連統計によると2018年の飢餓人口は8億2100万人いると報告されています。そのうち餓死者は2000万人以上になると推計されます。
理不尽に奪われる人の命
また、政治的な理由で虐殺されたり、経済政策の失敗で餓死を余儀なくされた人びとがいます。
かつて、ソ連の指導者スターリンは「一人の死は悲劇だが、100万人の死は統計」と述べ、2000万人を「反革命罪」「反ソ扇動罪」で処刑しました。
また、中華人民共和国を立ち上げた毛沢東は、敵対していた中華民国の兵士を朝鮮戦争の最前線に送り込み100万人を戦死させました。さらに1949年のチベット侵略ではてチベット人120万人を殺害、1958年から行った大躍進政策は失敗した上に大飢饉をもたらし、推定4000万人を死亡させています。
毛沢東路線を引き継ぐ現中国共産党は、当ブログの「人の命に極めて無神経な中国共産党」にあるように、2000年以後反政府活動者やウイグル人を4000万人以上殺害しています。
これらの数字を合計すると、中華人民共和国だけで第二次世界大戦の死者6600万人を上回っています。
中国以外でもカンボジアのポルポト政権は全人口の3割にあたる200万人を殺害、北朝鮮、エチオピアでは、飢餓による死者をそれぞれ200万人以上出しています。
また、交通事故による死亡者は全世界で135万人に達し、エイズや結核を上回っています。
一方、自殺者は全世界で年間80万人近くに上っています。報告書では「自殺の大半は世界人口の大半が住む低・中所得国で起こっているが、自殺率はより裕福な国の方が高い」としています。
新型コロナウイルスが人類に教えてくれるもの
新型コロナウイルスは人類に三つの問いかけをしているように思えます。
第一は、新型コロナウイルスが、目の前の死という現実を突き付けて、人類に「あらゆる死や不幸な現実を我が身になって考えよ」という問いかけをしています。
第二は、人間の支配欲によって人為的に迫害を加えることは、コロナウイルスによる死よりも残酷であることを厳しく問うています。
第三は、新型コロナウイルスが「人々のネガティブな想念(不安、恐怖心、欲望、執着、憎悪)に同調して力を増していく」(当ブログ:「お金はコロナウィルスの解決には役立たない」)ということを教えていることです。
じつは、新型コロナウイルスは人類の目覚めに重要な役割を果たしているのではないでしょうか。
人類は、新型コロナウイルスに促されながらでも、根本的に生き方を改めるべき時が来たのではないかと思います。
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