④トランプ大統領就任演説——アメリカ黄金時代の宣言
引き続き、トランプ大統領の就任演説の内容について、国際政治学者の解説を、許可を得てお伝えします。
バイデン恩赦はどうなる?
バイデンが政権末期に乱発した恩赦を大統領令でやったわけです。このバイデン恩赦はどうなるのでしょうか。
私は反転の可能性が十分あると思います。これは法学者に聞いても、今まで起きた犯罪において罪が確定して牢屋に入っている人の30年の罪を10年に減刑するとか、牢屋に入っていたところを出してあげるとか、あるいは今、起訴されて裁判進行中だけど、これについて恩赦するから裁判無効になるこういうことをバイデンは自分の息子のハンター・バイデンに対してやりました。
しかし、未だに起訴もされていないし、判決も確定していない可能性のある罪に関して恩赦をすることは許されるのでしょうか。
おそらくトランプ政権としては、こういった人間を再度起訴させて最終的な判断は連邦最高裁に委ねるということになるのではないかなと思います。
もう一つのやり方は、例えば、アンソニー・ファウチが何をやったかということに関しても、ハンターバイデンが何をやったかということに関しても問わないといけません。あるいはバイデン前大統領、ビル・クリントン、ヒラリー・クリントン国務長官に関して刑法上の罪は問えなくても、何をやったのかという事実が明らかになれば、事実上の懲罰になるのです。
社会的制裁は受けるし、そういったことは二度とできなくなります。彼らの名誉は大いに傷つけられるのです。まさに偽の名誉が奪われるわけです。そして、彼らが実は犯罪行為をやっていたということが明らかになります。これだけでも社会的効果は大きいでしょう。
例えば、オバマはトランプに政権を渡す直前でロシアゲート事件のような政治スキャンダルを仕掛けて、トランプを失脚させてやろうという違法な指令を大統領として出していました。そういったことが白日のもとに曝されたら、オバマが如何に悪い大統領であったかと国民が認識し、それが歴史に残るので、それは十分に懲罰したことになると思います。
あるいは刑事上の起訴ができなくても、民事の裁判で経済的な制裁とかやるべきではないでしょうか。もちろん経済的なダメージを受けた人も多いので、そういうことを要求できるかもしれません。
それから、トランプ政権の関係者で議会証言を拒否したら投獄されている人たちがいました。スティーブン・バノンもそうですが、彼は1月6日事件に関係しています。そして、大統領の顧問補佐官をやっていた学者のピーター・ナヴァロも不正選挙に関するレポートを書いていたのですが、その罪を問われて議会に来てもそのことを証言しませんでした。
それで4ヶ月間くらいですか収監されていたのです。例えば、ヒラリー・クリントンやオバマに対して「議会に来て証言しなさい。正式の決議を議会がするから令状を出す」と言っても来なかったら議会証言を拒否したので議会侮辱罪となって「牢屋に入りなさい」というのは前例があるのです。トランプ政権で被害者が出ているわけですから、そういうことも可能になるかもしれません。このバイデン恩赦というものは覆せる可能性があると思います。
石破あい変わらずの反米反日外交
最後になりますが、石破外交は相変わらずの反米・反日外交です。トランプ政権がアンチグローバリズムでチャンスを与えてくれているのに、日本もグローバリズムに国家が破壊されつつある、あるいは日本社会を破壊されつつあります。それに対して大変いい反撃の機会を与えてくれているトランプ政権と一緒に手を取って戦うのではなく、トランプ政権と戦おうと言っているわけです。反米外交=反日外交とも捉えられます。
国益を毀損すること甚だしいことを相変わらず続けているということです。岩屋の姿も会場に映っていましたが、おそらく通訳がなかったので何を言っているかほとんどわからなかったのでしょう。
その後の記者会見でも、通り一遍のことしか言っていません。また一緒に行った国会議員が非常に絶望的なことをやっていました。その方は反トランプで有名なハドソン研究所に出かけたり、反トランプ系の人間と会ったりしていたのです。
そのような人間であれば送らなければ良かったと思います。相変わらず石破政権は呆けているというより、意図的に反トランプの行動をとっていると私は感じるのです。日本の国益は就任式において甚だしく傷つけられたと思います。
まとめ
全体として、これからのアメリカの政治も経済も先行きは明るいと思わせるトランプの就任式でした。その前後のイベントでしたが、これから私が願っているのは4年間トランプが無事にやってくれということです。あの人が100%やりたいことができるわけでもないでしょう。そして、彼の非常に静かな怒りを抑えた就任演説だったと言いましたが、それもそういうことなのです。
これから戦いが始まるわけですから、今まさに始まったばかりだと思ってください。選挙は戦いの終わりではありません。選挙は戦いの始まりです。「戦いの始まりを告げるトランプの静かなる怒り」という点で選挙に勝つ理由として、選挙に勝って有利なポジションを占めることによって戦いが有利に進められるからです。
これから有効な法律を通して、バイデン政権の4年間諸々の巨悪を一掃しなければなりません。それはトランプの1期4年間では足りないかもしれないくらいのものです。だから、初日から100本ほどの大統領令にサインしているのでしょう。
これを戦いで言えば、選挙で勝ったというのは丘の上など高い戦略的な用地を取ったということです。本当の戦いは、これから始まります。そして、民主党だけではなく、共和党内のRepublican In Name Only(RINO)の議員たちとも戦っていかなければいけません。
大統領就任式にもジェフ・ベゾスも来ていたし、マーク・ザッカーバーグも来ていましたが、彼らが本当に心からトランプと意見を逸にしてきているわけではないと思うのです。トランプが勝ったので、とりあえず今この流れに乗っておかないといけないということで、彼らがトランプを弾圧していた反トランプだった今までの過去を悔いて、善なる勢力になったわけではないと思います。彼らとすれば、やむを得ず妥協して歩んできているのです。イーロン・マスクとは立場が全く違います。
そういった底意地の悪い人たちに少しでも油断したら、トランプがやろうとするMAGA運動を覆そうとしている人たちがいます。でも今はとりあえず、インサイダーになっている人たちもいるのです。しかし、そういう人たちとも戦わなければいけません。その戦いは油断ができないのです。外側にいる敵だけではなく、内側にも敵がいるので、それらとの戦いを進めていかなければいけません。これは容易ならざる4年間になると思います。その決意がトランプの顔によく現れていました。彼の就任演説にもよく表れていたと思います。
しかし、大きな流れはアメリカによって非常に明るくなったということです。そして、世界にとってもアメリカが自由と民主政治とアンチグローバリズムの方に方向転換したことは、明るい光が差してきたと感じました。
アメリカの選挙について私がここまで深く研究したり、皆さんにお話をしたりしているかと言うと、それはイコール日本の運命でもあるからです。日本だけでなく世界の運命に大きな影響を与えるのがアメリカの大統領選挙であり、アメリカの動向だと思って見ていってください。良きも悪しきもアメリカは世界帝国です。そういった意味でも、前向きな良い就任式がアメリカで行なわれました。
了