★大西清右衛門美術館 サイト
秋季企画展『釜から見た侘び』 ※12月3日(土)まで
何故だろう?
また、展示リストの配布がなくなってしまし、
解説つきファイルの貸し出しになってしまった。
(予想外の展開で、仕方なく手帳にメモをした上で最後に目録のみ撮って印刷した)
今回のテーマは「侘び」なので、欠れ釜多し。
芦屋の浜地紋甑口釜。羽根の欠けといい、色合いといいシブい。
古天明の平釜。UFOみたいな形が新しい感性だけど、モノは古い。
山ニ鹿帆掛船地文の真形釜。デカい。上半分の丸さがいい。鹿に帆掛け船に~欲張り。
松竹梅地文甑口覆垂釜。上半分は蓬莱山←何回みても無理がある。
明らかに下半分が後からの交換。(きっと、火に掛けすぎて底に穴があいたのだろう)
一回り小さかったりするから、尾垂れが強調されている。
今回の目玉の一つであろう、北向道陳所持の唐銅琉球風炉。田口釜添。
なまじ、田口釜が後の時代のものでわりとキレイだったため、第1印象が「あれ? なんか新しくない?」
と違和感だった。
あとで、たまたま展示室にいらした御当代にちょこっとお話して、琉球風炉だけをよくよく見たら、確かに古かった。
(ビミョーにひしゃげた部分を補修したのかなぁ、というカーブもあったような)
隣の台子にのった唐銅七宝挑戦風炉 芦屋霰真形釜添 と比較して
「古い風炉は中国から入ったもので、耳がついているのが当たり前かと思っていましたが、
風炉から耳がなくなったのはいつ頃から?」と質問してみた。
その辺りは謎だそうで、そもそも風炉の原点がどこからきたのも諸説ありとのこと。
室町時代、風炉釜は室内になく、台所で家来がお茶を点てて座敷に運び出していたしねぇ。。。
言われてみれば、絵巻物にそういうの、ありますねぇ。
MIHOで陶器の香炉みたいなのも原型との説もありましたっけ。
あか、あそこを見はったんですかぁ。
てな、世間話を少し。
それしにても、いつも思うけど、
こちらの茶釜はお手入れがよいので、与次郎の大阿弥陀堂釜なんて、とても400年前のものに見えない。
羽落ちなんて、最初からねらって落としたようにも見える。
与次郎の大炉五徳もあり、びっくり。
でも、与次郎の操口丸釜は古そうだった。破線がすごい。
さらに与次郎が続く。(侘び→古い→時代が下る→与次郎!?)
霰覆垂釜。不均一の霰が機械ではなく、人工(人の手による)感して、いい感じ。
算木四方釜も小さくて細長さがいい。宗旦ゆかり? どういうシーンで使ったのかな。
天明の播知釜はユニーク。笠の形の上半分。たぶん、下が穴空いたからとりかれたであろう尾垂釜形。
(なんと、酒井宗雅の茶会記にも登場してるそうな)
大徳寺寸松庵にあった? 浄雪の「釜ノ図」にも記載あり。
梅巴地紋覆垂釜。口が小さい。でも尾垂れの部分は大胆。
宗旦好の布団釜は西村九兵衛作。(利休好の与次郎作のと比較しよー)
瓦釘五徳てのもあった。
初代浄林作の古木二鳥地文霰肩衝覆垂釜。これも代表作。鐶付が猿じゃなく唐子。
浄清は桐ノ釜。
鉦鼓(=台形っぽい)形。鐶付が斜めになった面についているのがいい。
弟の浄久は苫屋釜。お家の形。これにつく風炉の形って、いや炉用。いや違うなぁ。
間違いなく炉用の桐文乙御前釜(姥口釜)も浄久作。深い姥口。蓋がいろいろ。
最後に与次郎作の鉄欠風炉。
ほんと、シブいなぁと思う。
昨夜、BS朝日の京都の番組(京都ぶらり歴史探訪)を見た。
大西清右衛門美術館と御当代も出てきた。
もうちょっと展示解説してくれるかと思ったのに~。
来週(10/22)と再来週(10/29)も茶の湯みたいなので、続けて見なくっちゃ。
★大西清右衛門美術館バックナンバーリスト
2016年6月 『釜のかたち PART 2』
2015年10月 『釜のかたち Part1』
2015年3月 『茶の湯釜の文様』
2014年9月 『十代浄雪と奥平了保』
2014年5月 『千家伝来の茶の湯釜』
2014年2月 『新春の寿ぎ -福をよぶ吉祥の茶道具-』
2013年10月 開館十五周年記念『初代浄林・二代浄清』
2013年3月『大西家の近代-浄長・浄中・浄心-』
2012年11月『京釜の粋-三条釜座、釜師の技と名品-』
2012年5月『茶の湯釜歳時記』
2012年2月『釜師 大西家歴代』
2011年10月『釜をとりまく茶道具』
2011年5月『吉祥の釜』
2010年9月『茶の湯釜にみる朽ちの美』
2010年5月『風炉を楽しむ』
2009年11月『千家十職 大西清右衛門家の釜と金工-茶の湯工芸の伝統と創造-』『寺院ゆかりの茶の湯釜』
2009年5月『開館十周年記念 釜師 大西清右衛門の目 それぞれの所蔵品から』
2008年10月『開館十周年記念 釜師 大西家歴代展』
2008年3月『風雅-茶のなかにみる意匠』
2007年11月『茶人と釜』
2014年10月『大西清右衛門襲名20周年』
2014年1月『釜師 大西清右衛門の世界』 (美術館「えき」KYOTO)
2008年11月『千家十職 釜師 十六代 大西清右衛門展-襲名十五周年を記念して-』(日本橋三越本店)
秋季企画展『釜から見た侘び』 ※12月3日(土)まで
何故だろう?
また、展示リストの配布がなくなってしまし、
解説つきファイルの貸し出しになってしまった。
(予想外の展開で、仕方なく手帳にメモをした上で最後に目録のみ撮って印刷した)
今回のテーマは「侘び」なので、欠れ釜多し。
芦屋の浜地紋甑口釜。羽根の欠けといい、色合いといいシブい。
古天明の平釜。UFOみたいな形が新しい感性だけど、モノは古い。
山ニ鹿帆掛船地文の真形釜。デカい。上半分の丸さがいい。鹿に帆掛け船に~欲張り。
松竹梅地文甑口覆垂釜。上半分は蓬莱山←何回みても無理がある。
明らかに下半分が後からの交換。(きっと、火に掛けすぎて底に穴があいたのだろう)
一回り小さかったりするから、尾垂れが強調されている。
今回の目玉の一つであろう、北向道陳所持の唐銅琉球風炉。田口釜添。
なまじ、田口釜が後の時代のものでわりとキレイだったため、第1印象が「あれ? なんか新しくない?」
と違和感だった。
あとで、たまたま展示室にいらした御当代にちょこっとお話して、琉球風炉だけをよくよく見たら、確かに古かった。
(ビミョーにひしゃげた部分を補修したのかなぁ、というカーブもあったような)
隣の台子にのった唐銅七宝挑戦風炉 芦屋霰真形釜添 と比較して
「古い風炉は中国から入ったもので、耳がついているのが当たり前かと思っていましたが、
風炉から耳がなくなったのはいつ頃から?」と質問してみた。
その辺りは謎だそうで、そもそも風炉の原点がどこからきたのも諸説ありとのこと。
室町時代、風炉釜は室内になく、台所で家来がお茶を点てて座敷に運び出していたしねぇ。。。
言われてみれば、絵巻物にそういうの、ありますねぇ。
MIHOで陶器の香炉みたいなのも原型との説もありましたっけ。
あか、あそこを見はったんですかぁ。
てな、世間話を少し。
それしにても、いつも思うけど、
こちらの茶釜はお手入れがよいので、与次郎の大阿弥陀堂釜なんて、とても400年前のものに見えない。
羽落ちなんて、最初からねらって落としたようにも見える。
与次郎の大炉五徳もあり、びっくり。
でも、与次郎の操口丸釜は古そうだった。破線がすごい。
さらに与次郎が続く。(侘び→古い→時代が下る→与次郎!?)
霰覆垂釜。不均一の霰が機械ではなく、人工(人の手による)感して、いい感じ。
算木四方釜も小さくて細長さがいい。宗旦ゆかり? どういうシーンで使ったのかな。
天明の播知釜はユニーク。笠の形の上半分。たぶん、下が穴空いたからとりかれたであろう尾垂釜形。
(なんと、酒井宗雅の茶会記にも登場してるそうな)
大徳寺寸松庵にあった? 浄雪の「釜ノ図」にも記載あり。
梅巴地紋覆垂釜。口が小さい。でも尾垂れの部分は大胆。
宗旦好の布団釜は西村九兵衛作。(利休好の与次郎作のと比較しよー)
瓦釘五徳てのもあった。
初代浄林作の古木二鳥地文霰肩衝覆垂釜。これも代表作。鐶付が猿じゃなく唐子。
浄清は桐ノ釜。
鉦鼓(=台形っぽい)形。鐶付が斜めになった面についているのがいい。
弟の浄久は苫屋釜。お家の形。これにつく風炉の形って、いや炉用。いや違うなぁ。
間違いなく炉用の桐文乙御前釜(姥口釜)も浄久作。深い姥口。蓋がいろいろ。
最後に与次郎作の鉄欠風炉。
ほんと、シブいなぁと思う。
昨夜、BS朝日の京都の番組(京都ぶらり歴史探訪)を見た。
大西清右衛門美術館と御当代も出てきた。
もうちょっと展示解説してくれるかと思ったのに~。
来週(10/22)と再来週(10/29)も茶の湯みたいなので、続けて見なくっちゃ。
★大西清右衛門美術館バックナンバーリスト
2016年6月 『釜のかたち PART 2』
2015年10月 『釜のかたち Part1』
2015年3月 『茶の湯釜の文様』
2014年9月 『十代浄雪と奥平了保』
2014年5月 『千家伝来の茶の湯釜』
2014年2月 『新春の寿ぎ -福をよぶ吉祥の茶道具-』
2013年10月 開館十五周年記念『初代浄林・二代浄清』
2013年3月『大西家の近代-浄長・浄中・浄心-』
2012年11月『京釜の粋-三条釜座、釜師の技と名品-』
2012年5月『茶の湯釜歳時記』
2012年2月『釜師 大西家歴代』
2011年10月『釜をとりまく茶道具』
2011年5月『吉祥の釜』
2010年9月『茶の湯釜にみる朽ちの美』
2010年5月『風炉を楽しむ』
2009年11月『千家十職 大西清右衛門家の釜と金工-茶の湯工芸の伝統と創造-』『寺院ゆかりの茶の湯釜』
2009年5月『開館十周年記念 釜師 大西清右衛門の目 それぞれの所蔵品から』
2008年10月『開館十周年記念 釜師 大西家歴代展』
2008年3月『風雅-茶のなかにみる意匠』
2007年11月『茶人と釜』
2014年10月『大西清右衛門襲名20周年』
2014年1月『釜師 大西清右衛門の世界』 (美術館「えき」KYOTO)
2008年11月『千家十職 釜師 十六代 大西清右衛門展-襲名十五周年を記念して-』(日本橋三越本店)
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