Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

THE ATAKA COLLECTION 101

2023年05月21日 10時41分30秒 | 美術館・博物館etc.

『大阪市立東洋陶磁美術館 安宅コレクション名品展』 泉屋博古館東京 ※5月.21日(日)まで

最近、美術館に足を運んで茶道具や陶磁器を鑑賞するということが億劫に感じている私。
今回の展覧会もやっていることは何となーく頭の片隅にあったけど、「安宅コレクションは何度か拝見してるしなぁ」と食指は動いていなかった。

が、テレ東の『ぶらぶら美術・博物館』の見逃し配信を視てるとつい行きたくなっちゃった。
週末に行くのはしんどいし~と週半ばに午後半休を入れて、午後からぶらぶら~と出かけた。

手元にある東京都区分地図は1995年に購入したもので、かなり古くなって、ビルとか施設などが大きく変貌しているけれど、
「地図」として機能はまだ有効なので、まだよく開いている。
この美術館のある場所は「住友会館」と記載されている。

私がこの場所を初めて訪れた2005年8月。当時は泉屋博古館東京分館で江里佐代子さんの截金展を観に行った。
以来、何度か訪れたハズ、、、 最後に来たのは2014年のようだ。
長らく休館していたことも気がつかなかったし、リニューアルオープンしていたことも知らなかった。
「分館」が取れたのネ。

過去の訪問時ではたしか六本木一丁目駅から泉ガーデンを抜けてたか、
神谷町駅からテレビ東京とホテルニューオークラの間のぐるっとカーブする坂を登ったかだったと思うが。
今回は神谷町緑道を通って少しずつ勾配を登るルート。とってもゆったり気持ちで尾根に出た。

びっくりしたのはリニューアルして入館料がほぼ倍増していたこと。
サントリー美術館のメンバーズカード提示で1,000円になったこと。
そして、中が混雑していたこと!
前に来た時はガラガラだったのに。平日だから空いているだろうと思ったのは甘かった。

まぁ、サントリー美術館も根津美術館も藤田美術館も、リニューアルしてぴっかぴかにカッコよくなっちゃうとそうなる性質(さが)よねぇ。
年金世代の方が圧倒的に多かった。(そして、その方々は御夫婦で来ている割合が多い)

軽く後悔しながら、まずは「ぶらぶら」でも紹介されていた「唐のヴィーナス」こと「加彩 婦女俑」を鑑賞。

かわいいなぁ。

陶磁器は茶陶をはじめとする器(うつわ)ばかりに注目してきたから、過去の安宅コレクション鑑賞でも視界に入ってこなかった。
茶道の呪縛から解放されたのかな。少し視野が広くなったかも。

国宝の東洋陶磁の2巨頭? 油滴天目茶碗と飛び青磁。
いつ観ても堂々として美しい。
木の葉天目茶碗は大好き。何度観ても嬉しい。そして、ちょっと悲しくなる記憶も蘇る。

安宅コレクションに「三種の神器」なるものがあったということ、「ぶらぶら」を視て初めて知った。

景徳鎮(明代・萬暦)の五彩盆、釣窯(明代)の紫紅釉の盆、定窯(北宋時代)の白磁刻花(蓮華花)の器(筆洗? それともだたの洗?)

たぶん、それぞれに鑑賞した覚えはある。だけど、安宅英一と廣田不孤斎の間に譲渡?を巡るエピソードがあったなんて。
廣田コレクションといえば、ちょいちょいトーハクの本館でお目にかかるけど。
そして、3点並んで展示されるのは初めてなのだとか。

後はね、中国陶磁器と朝鮮・高麗陶磁器。
これが安宅英一のコレクションの中心であり、大阪市立東洋陶磁美術館はそのために成立したものだから当たり前なんだけど、
「うっ、また」と満腹状態になって、さら~っと。

コレクションが安宅産業の破綻で散逸しないように手を差し伸べたのが当時の住友銀行だったという縁から、今回の展覧会が企画されたのだとか。
(そして、大阪の美術館はリニューアルで長期休館中~)

まぁね、久しぶりに安宅コレクションを東京で鑑賞できたのはよかったと思う。

初めて観た時のインパクトがあまりにも強かったので、ちょっと新鮮味を感じられなかったのが残念だけど、それはあくまで個人的なもの。

東洋陶磁美術館もリニューアルオープンしたら混み混みなるのかしらん。

★泉屋博古館のバックナンバーリストはこちら
★大阪市立東洋陶磁美術館のバックナンバーリストはこちら

 

 

 


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