春季展 『茶の湯の香合 ~掌中の美を愛でる~』 滴翠美術館
6月12日(日)に終了した展覧会。会期末ぎりぎりに訪れた。
香合だけ集めた展覧会って、たまーに開催される。
ずっと昔、小田急百貨店で開かれた展覧会を訪れた時はあまりにも点数の多さに感動して、
図録を買ってしまった。(以後、開いたことはないけけど)
そのほか、2013年の春に野村美術館で開かれた型物香合の展覧会も面白かったなぁ。→こちら
香合って、形は小さいけど陶芸および漆芸の技術を見本帳のように凝縮したような感じで
鑑賞できるから好き。
てなわけで、今回はどうしても行きたかった。
(もっとも、会期中に何度も関西へ足を運びながら芦屋で途中下車する時間がなかった)
展示目録がリニューアルされた!
A4のリストからカラーのよい紙で代表的な展示物の写真と一緒に掲載されていて有難い。
展示室に入って見ていく順番と目録の順番が一致しなくて展示室では「あれ?」だったけど、
後からみると、すごくよい復習になるのもいい!
目録に沿って振り返る。
まずは渡来漆器から
宝尽文堆朱香合や三聖人堆黒、螺鈿牛文香合や青貝椿文香合など。
残念ながらなんとなーく、堆朱や堆黒だなぁとわかる程度で細かいところは見えづらく
記憶が薄い。
はっきり覚えているのは、やはり形が変わったもの。
蒟醤(きんま)鳥文扇面香合。鳥だとはっきり判別できなかったけど、蒟醤はわかった。
あと、不昧好の片輪車香合。これは絵が「型」だからね、記憶に残りやすい。
金溜香袋文蒔絵香合も「お、袋だかぁ」と思ったっけ。
目録に写真がある玉取鯱香合(破笠造)。はチャチホコの顔がユニークでかなりインパクトあったから印象に残った。
六角ケースは型物。
宋胡録柿香合。同じケースに宋胡録食籠香合もあって、かなり大ぶりなので「おっ!」と思う。
青磁酒会香合。香合だから小さいけど、バケツくらいの大きさの青磁の器は金沢文庫で出土品として見たことがある。
大きさはかなり違うけど、デザインは同じ。うーむ。この香合も鎌倉時代、いや南宋のものなのだろうか?
祥瑞蜜柑香合に呉須赤絵小丸香合、呉須有馬筆香合はよくみる。ま、型物香合だから。
ちょっと変わったところでは染付菱馬香合。
菱馬(菱形に馬が絵が描かれている)が「型」なんだろうねぇ。
よく水指では見かけるけど、香合でというのはレア?
縦長ケースは仁清。
色絵結文香合。ほかでも見かけるけど、ここのは一部がとっても長いところが好き。
色絵ひよどり香合。小さい。つい、石川県にある国宝の雉香炉に思いを馳せてしまう。
西面展示ケースは国焼陶磁器。
絵唐津いたら香合、色絵蜜柑香合(古九谷様式)、絵志野四方香合。
銹絵糸桜文扇面香合(粟田口焼)、青磁桔梗香合、金彩ぶりぶり香合。
横長小ケースは渡来陶磁器。
あんまり記憶にないなぁ。写真の鱗文管耳香合、なんとーなく覚えている、ような。
第二展示室は仁阿弥道八造の七福神香合がよかった。
ベランダへ続く窓が開いていたので、出てみた。
芦屋だなぁ。
香合の展覧会は38年ぶりなんだとか。
山口吉郎兵衛さんの幅広い蒐集にはいつも感服する。
次は何が拝見できるかな?
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