出雲の近くにある伯耆大山では根深い地蔵信仰がみられるようですが、以前、白山平泉神社に参拝した時も、入り口近くにお地蔵さんがいました。神仏融合の名残でしょう。お寺だけでなく、色々な神社で、今でもお地蔵さんを拝見します。
お地蔵さんは、菩薩様であり、菩薩様は美しく着飾っているイメージがありますが、お地蔵さんは袈裟をきて質素な身なりです。
お役目としては、大地が全ての命を育む力を蔵するように、苦悩の人々を、その無限の大慈悲の心で包み込み救う所から名付けられたとされ、日本における民間信仰では、道祖神しての性格を持つとともに、「子供の守り神」として信じられており、よく子供が喜ぶ菓子が供えられている。(Wikipediaより)とのことです。
地蔵には、道祖神=塞の神、クナト神の要素があるようです。
昔は今よりずっと子供達は生きられなかったです。子供は病気をしますが、今のような予防接種も無く命を落とす子供も多かったと思います。
私は3人姉妹ですが、姉も妹も、昔なら今まで生きていたかなぁと思うくらい大病をしました。姉は小さい時に、妹は大人になってからですが。
空也上人の地蔵和讃によると、親よりはじめに亡くなり、親を悲しませたことにより天国にいけない子供達が賽の河原で「石」を積み上げるようですが、鬼がきてそれを壊すとか。この話を昔聞いて可哀想に思った事があります。
お地蔵さんは、地獄界にいる人々や、天国にいけない子供達を導き救う菩薩様だといわれています。
そのようにみると、親の理由により生まれることの出来なかった、日の目を見ない水子たちを祀る水子地蔵もお寺で沢山祀られています。生まれたかった魂を救う地蔵様が、か弱い魂の味方であることがわかります。
塞の神は古い神様であり、地蔵へと形を変えたとすると、救い難い人やか弱き存在まで救う神であり、日本古来の信仰には物凄く懐の深い慈悲深い神様への信仰もあったのではないかなと思いました。
つづく
【画像は地蔵検索画像より】