のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

標高8000フィートで寝転がって

2009-08-11 | KA
 客席にいらっしゃる、昨日お会いしたお二人のことを思い出しながら舞いました。最後のお辞儀では、日本からと思われるたくさんの方が拍手を送って下さるのが見えました。気持ち良く舞えたのは、お二人はもちろん、みなさんのお蔭もあったのでしょう。
 ところが二回目、フルートを持った時の感覚に異変がありました。一本ずつが全く違う物であることに突然気付いてしまったのです。最近二本のフルートを同時にきれいに投げられないのはそのせいなのでしょう。気付いてからはとてもやりにくく、不安でした。それにしても、何で突然気付いたのか。そして、早く工夫をしなくてはなりません。

 ショーが終わると、マウント・チャールストンまでペルセウス座流星群を見に行きました。まだ山を登る前から、道の両脇には所々に車が停まっていて、ここに流れ星を見に来るのは初めてではありませんが、この光景は初めてで驚きました。ここまで来たのなら、もう少し上まで行けばいいのにと思うのは、実は素人の考えなのかもしれませんが、私は少しでも星に近いところへ行った方が見えるような気がして、丁度標高8000フィートのところで寝転がって夜空を眺めました。肌寒かったです。今年は月が明るく夜空を照らすので見えにくいのではと言われていましたが、私は去年よりたくさん見ることができました。

結局近くの中華街

2009-08-10 | 日記
 ランチをご一緒する約束をしていたので、私が紹介したレストランに行くと、休みでした。待ち合わせ時間にいらしたお二人に謝ると、私は歩きで来てしまったので、車に乗せて頂き、近くのイタリアンに行きました。すると、こちらもやっていないようです。確認をするとドアは閉まっていて、ランチの時間帯には黒い紙が貼ってありました。
 さてどうしましょう。あまりいいお店も思い浮かばず、ようやく思いついた地中海料理のお店に行こうとすると、今度は見付けられませんでした。遠くまで車を走らせて頂いたのに。
 戻りながらいろいろと話をしていると、お二人が中華街をご存じではないことが分かり、初めに待ち合わせをしたところを超えて中華街に行くことになりました。中華街に無事着くと、待ち合わせの時間から約1時間が経っていました。本当に申し訳ないことをしました。
 お店は、今まで訪れたことがないところに行ってみました。英語があまり通じず、日本で5年暮らしたという方を呼んで下さいましたが、こちらもあまり通じず。とりあえず、上海焼きそばがお勧めということは分かり頼んでみましたが、麺がとても太く、焼きうどんのようでした。でも、そういうものだと思って頂けば、おいしいものです。
 その後、近くのパン屋さんで、お茶を飲みながら甘いものを頂きました。お二人にはいつものようにいろいろなお話を伺えて、とても楽しいひとときでした。最後には「明日拝見させて頂きます。」と言われ、ちょっとビックリ。そして、急に緊張が走りました。でも、久しぶりにご覧頂けることは楽しみでもあります。良い舞台となりますように。

乳酸蓄積?

2009-08-09 | KA
 一回目のショーが終わると、珍しく疲れていました。今日は6日目のショーですが、私には代役の日があったので、その後4日目のショーになります。確かに4日目は疲れていることが多いのですが、今日の疲れはそれとも違います。
 このままでは動けません。二回目のショーをどう臨んだらいいのか考えていると、この身体が一番良く動く動きに注目すればいいという、聞けば当たり前のことを思いつきました。その作戦は成功し、気持ち良く舞えました。今日が公式には最後の勤務となるフィジオのルックは、このショーを客席から観ていて、喜んで下さいました。
 彼のためのパーティがありましたが、自転車で来ていたこともあり、無理をしないことにしました。彼とはまた、いつもの居酒屋で会えることでしょう。
 明日からは久しぶりの二日間の休みです。ゆっくりと身体を休めたいと思います。

ぬりーこー

2009-08-08 | 日記
 日本にいた時に教えていた子から手紙が届き、とても素敵な写真が添えてありました。それを見ていると、小さな身体で一生懸命取り組んでいる姿が伝わってきて、胸が熱くなりました。今日、彼女はシドニーでの大会最終日で、もう一度踊ることになるのだと思います。短い手紙に込められた彼女の誠実な思い通り、素敵な一歩を踏み出せますように。

 外国人の名前を日本語表記する時は、ほとんどの場合悩み、何度も発音して一番近い音と思われる表記の仕方をするのですが、今日は、「そうだ!」と日本語を一生懸命に勉強しているシェリーに聞いてみることにしました。するといろいろと面白いものが出てきて、なるほどと思わされ、自分がいかに違う発音をしているのかも分かりました。例えば、私が“ダラン”にしようか“ダレン”にしようかと考えるところを彼女は“デッレン”と書き、「その小さな“ッ”は何?」と訊くと、「r」と答えました。なるほどそこに注目して読んでみると、“r”の音も上手く発音できているような気がします。そして最後には、「ノリコの名前はだいたいみんなこう発音しているわよね。」と小さなホワイトボードに書いたのが“ぬりーこー”。これはとても上手いと思い、私は大笑いをしてしまいました。時々この表現をしたいと思う時があるのですが、私が書くとしたら“リ”の文字を大きくすることぐらいしか思いつかず、同じ文字の大きさではどうしても書けませんでした。しかし、“ぬりーこー”と書くと、それが良く表現されています。こんな楽しい話をしながらメイクをしていたら、いつもの倍の時間が掛かりました。
 

 日曜日にロスアンジェルスへ行ったので、今日は休んでもいいと言われていたのですが、いずれにしても今日は出演することになったようです。自ら「大丈夫です。出ます。」と言っておいて良かったです。
 フルートを重ねて投げると上手く離れませんでした。昨日上手くいかなかったことが、手に緊張を与えていたようです。フルートはほとんどくっついていたのですが、取れました。昨日はきれいに離れていて上手くいかなかったのに、今日はこんなにくっついていて片手に一本ずつ取れました。昨日は詰めに甘さがあったのだろうと自分の行動を振り返りました。
 二回目も、どうしてもそこに緊張が走ってしまったのですが、落ち着いて頭を使ってリラックスさせて投げると上手く離れました。しばらくはここにはまりそうです。

あれは本当にノリコなの

2009-08-07 | KA
 出来なかったところがあり、何がどうなってそうなったのか考えながら階段を上がりました。そして、フルートのケースを所定の位置に置いていると、後ろから声を掛けられ、少しびっくりして振り返ると、新しいアーティストのアリソンでした。「あなたの演技、好きよ。」それは、失敗したから慰めてくれているという感じでもなく、上手く創作したから褒めているという感じでもなく、真っ直ぐに好きと言ってくれているように思えました。彼女の英語はまだ少したどたどしく、だからこそそういう表現でそのように受け取れたのかもしれませんが、今日の私にはとても嬉しい言葉でした。
 久しぶりに、プロダンサーのカップルがいらして下さいました。終わってからお会いすると、「『あれはノリコなの。本当にノリコなの。』と何度も訊いちゃったよ。新しく来たという若い子かと思って。」と笑い、身体の使い方もリズムも良くなったとおっしゃって下さいました。お話を伺いながら、この方々は本当に細かいところまでショーを観ることができる人達だったのだということを思い出しました。お二人ともプロですから見る目は厳しく、評価も厳しくはっきり言います。また、以前のことも本当に良く覚えていて、今日のショーを振り返り、いろいろなことを思い出しながら、その度にまた私の成長を喜んで下さいました。
 今日はたまたまニースピンが上手く回り、ジャンプが大きく跳べたのかもしれません。でも、毎日の積み重ねがなければそれも起こらないと思うと、時に人に呆れられながらも自分は続けていることを喜ばしく思えます。1ヶ月に1ミリでも確実に大きく動けるようになれば、1年経ったら1センチ以上伸びやかに舞えるようになるということを、改めて思い出させてくれる、嬉しい訪問、お言葉でした。

二人のロシア人に

2009-08-06 | 日記
 ショーが始まる前、待機場所へ向かっていると「ノリコは将来日本へ帰るの?」と訊かれました。きっとそうなるだろうと思って返事をすると「そうだよね、日本人はみんな良い人達だからね。それに、ここではみんながアメリカナイズされていっているのに、ノリコは未だに礼儀正しい日本人だし。」と、両脚を揃え、かしこまって立ち、合掌をしてお辞儀をしながら言われ、笑いました。
 やりたいことが続けられれば、私はどこで暮らそうとも構わないのです。どこへ行っても、自分は自分のまま、日本人であることを誇りに、その地を楽しめそうな気はします。
 ところが、ショーの最後に待機をしていると「今日は原爆記念日だよね。」と訊かれました。8月6日であることを確認して返事をすると「確か6日だと記憶していたから。」と。私は日本人としてもっと考えなければいけないことがありました。

 トレーニングルームへ行く途中、「お疲れ様です。」と声を掛けられ、顔をあげるとすぐに幼い頃のことを思い出しました。パレードや大会でよく会った、背が高くて手足の長いお姉さん、今思うとそんなに年は離れていないのでしょうが、彼女はいつも明るくにこやかに声を掛けて下さいました。そして、その頃と全く同じように、その方は明るい笑顔で声を掛けて下さったのです。お嬢様と一緒に昨日今日とKAをご覧になったそうで、元気な彼女に再会することが出来、嬉しいひとときでした。

ワンタン食べたい

2009-08-05 | KA
 この暑いのに、どうしてもワンタンが食べたくなり、材料をわざわざ買いに行って作りました。これもショーに出ない日だから出来ること。時間を気にせずに楽しく作りました。そして、食べ始めると多量の汗。こんなに暑いのにどうしてワンタンが食べたくなったのか…。でも、食べたいものを食べられるって幸せです。欲求を満たし、大満足で出掛けました。
 あまりにも暑いので、買った挽肉の半分はすぐ冷凍庫に入れたのですが、とりあえず、のつもりでちょこんと置くように入れてしまいました。平たくして冷凍すれば後で使いやすかったのに、げんこつほどのひき肉が、ゴロンと冷凍庫に入っています。

 今日は客席後方にあるサウンドブースからショーを観ることが出来ました。少し高い位置からですが、正面からショーを観るのは久しぶりです。そして、ジーナの乳母役と、アリソンのキューのデビューを生で観ることも出来ました。
 今日のお気に入りは、“クライム”と“デュエット”。
 デュエットをしたピエールルックに、ショーが終わってから話し掛けると、「ノリコだってそうでしょ。同じことだよ。」と本当に楽しそうに言われ、私が今日見えた“違い”はそこなのかな、と理解できました。
 また、体力的にも技術的にも余裕があるアーティストが出てくると、やらなければならないことだけではなく“演技”を加えられるので、物語をより分かりやすく伝えてくれているように思えました。

 日中は本当に暑かったけれど…と思い、調べてみるとまた40度を超えていたようです。でも今は30度まで下がっているので涼しく、過ごしやすい夜です。

イベントが終わったので

2009-08-04 | KA
 The Groveでのイベントは屋外での事だろうと予想をしていたので、屋外で使ったら傷むかもしれないと新しいフルートを使い始めることを避け、表面加工がはがれてきたフルートを慎重に使っていました。イベントが終わったので、今日から新しいフルートをデビューさせることに。
 一本は元々使っていたものなので、大丈夫。もう一本は先日付けた重りの触り心地が悪く、少し扱いにくいです。でも、とりあえずは無事にデビューさせられました。
 ルックの後を担う、フィジオの方がいらっしゃいました。経験を積まれている方のようなので、期待をしています。でも、お世話になることがないことが一番です。

過ごしやすい38度

2009-08-03 | 日記
 昨日の早起きと早寝で生活のリズムが崩れ、早く目覚めました。と言っても私にとっての早い時間であり、午前8時過ぎの起床。時間的には十分に睡眠をとっていますし、折角目が覚めたので起きて活動をしていましたが、お昼を過ぎるとやはり眠くなり、昼寝をしました。何となく罪悪感がありましたが、きっと身体は疲れているのでしょうし、ゆっくりできる時間があるのならそうしたらいいのだと思うことにしました。
 今日のラスベガスはうっすらと曇り空で、少し過ごしやすかったです。とても暑かった7月、「確か7月が一番暑かったよね。」と友達と確認し合いながら、もう少し、もう少しと思って過ごしました。いつの間にか8月になり、もしかすると暑さは和らいでいくのかしらと思える日でした。

The Grove Celebrates 25 Years of Cirque du Soleil

2009-08-02 | イベント
 「え、もう起きないといけないの。」目覚ましが鳴るまで起きなかったのは久しぶり。早目に目が覚めるかと、目覚ましは起きなくてはならないギリギリの時間、6時6分に合わせてありました。それを忘れていて、時計を見るなり飛び起きました。
 それでも予定通り6時半に出発ができ、空港には集合時間より早く、余裕を持って着くことが出来ました。余裕があると嬉しいものです。嬉しい気分で手荷物検査場へ行くと、このところにしては珍しく「これは何?」と止められてしまいました。係の方がフルートを出し指で回し始め、どうしたものか考えていましたが、判断がつかないらしく、上役のところまで行くことになりました。こんなことは初めてです。
 「これ、チェックをされたことはないの?」無いとは言い切れず、あるとも言いたくなく「通常は大丈夫です。」と言いました。でも、彼は迷っています。そこでおもむろにアーティスティックコーディネイターからの手紙を渡しました。そして上役の方が手紙を開くと、赤い火の中に大きくKAの文字が入っている便箋が目立ったようで、フルートを持っている人がすぐに「KAに出ているんだ。僕もKAに出演できるかな。」と言いながらまたフルートを回しました。するとそこに、「KAは最高!一番良いショーだよ。」と大きな声で言いながら通り過ぎる係の方がいらして、手紙だけではなく、その方々のお蔭もあったのでしょうか、フルートを無事に持ち込めることになりました。この手紙は、私が自分でフルートを持ち運びたいと言った時に、衣装部屋の方が念のために手紙を書いてもらった方が良いのではとお願いして下さったもので、その時は使うことはないだろうと思ったのですが、役に立ち、私は「手紙、役に立ったね。」と言いながら笑ってしまいました。
 ゲートには一番乗り。用意したおにぎりを食べながら、みなさんの到着を待ちました。飛行機の中は、ようやくジュースを頂くことが出来ましたが、あとはぐっすりと。ショーを終え4時間の睡眠では、やはり疲れを回復させないようです。
 ロスアンジェルス到着間際に、機内放送で「ロスアンジェルスは曇り、65度です。」と聞いて、隣にいるKAのメーク担当者、ティッシャと「65度!」と声を合わせました。華氏の65度は、摂氏で18度ぐらいです。寒いと思って降り立ってみると、湿度があるからか丁度良い気温でした。そこからリムジンに乗って、The Groveへ。The Groveは1930年から40年代のロスアンジェルスの街並みを再現したというショッピング街で、ディズニーランドの年間入場者数よりも多くの人がここを訪れるそうです。
 The Groveに着くと、イベントの会場をすぐに見に行きました。舞台は映画館前の噴水際に設置してあり、丁度LOVEのアーティスト達がリハーサルをしているところでした。リハーサルを終えなければならない時間、10時半にほど近かったので、私はもうそこではリハーサルが出来ないと思いましたが、もしかするとチャンスがあるかもしれないと準備をし、また、舞台の高さがかなり高いこともあり、舞台袖に立つだけでもそれに慣れるかと、そこに居ることにしました。しばらくすると雲が切れてきて、太陽が気になりました。そして、今は舞台後ろにある太陽は、これからどういう動きをするのかも確認しました。
 LOVEのみなさんがリハーサルを終えると10時半を過ぎていましたが、まだ大丈夫そうなので、ステージの中央へ出て少し動きました。同じ飛行機で来たミスティアの二人も、様子を見ながら同じように待ち、機会が出来るといろいろと確認をしていました。そのうちに音を掛けて下さることになり、音のきっかけの確認も出来ました。思いがけず、安心できるほどのリハーサルが出来ました。
 映画館2階に設けられた待機場所に荷物を置き、少し休むとLOVEのみなさんの演技が始まる時間がすぐでしたので、本番を観ることにしました。舞台の前には、1時間前から待っているお客様もいて、私が始まる直前に行った時にはお客様がたくさんで、だいぶ後ろから観ることになりました。その上、演技が始まると何人もの方が子供達を肩車にするので、高い舞台上での演技を観るのも大変でした。
 すると、私の少し前にいた女の子は、弟と思われる子を抱いているお母さんに「見えないよ、見えないよ。」と言って弾み始めました。私が見えないのでその小さな子が見えるはずがありません。お母さんは二人を抱きかかえることはできないので、私は「こっちにおいで。」と言って、その子を抱き上げました。でも、彼女の目は私の目線よりもほんの少し高くなっただけでしたので、きっとあまり見えなかったことと思いますが、「見える?」と訊くとうなずいていました。
 私もLOVEの方々の踊りはあまり見えませんでしたが、雰囲気は分かりました。LOVEの本番は少し遅れて始まったようで、本来30分後のミスティアの演技もすぐに始まりそうでしたので、それも見ることにしました。
 今度は舞台の上に回転するテーブルを置き、その上にさらに棒を載せてバランスをとる演技をしていたので、遠くからでも良く見えました。彼はいつもかっちりとした服を着てメガネを掛けているので、身体を使って表現するというよりは文学青年のように見えますが、舞台の上ではまるで違う人となり、面白かったです。LOVEのダンスと、ミスティアのハンドバランスは全く違う雰囲気で良かったです。
 別に用意されていた、The Groveのオフィスを使った控室に戻ると、もうLOVEのみなさんは居ませんでした。昨日ショーが終わってからここまでバスで来て、一番に演技をしたあとは、またバスで移動。そして今晩のラスベガスでのショーに通常通り出演するとのことでした。
 お昼を頂くと、メイクなどの準備に取り掛かりました。ティッシャがメイクをして下さるというので、たまにはそれも面白いかと思いお願いしていました。じっとしているのは少し辛いこともありましたが、きれいにメイクをして頂くことが出来ました。でも、いつもと違う顔です。メイクをする人によって、ラインの長さなどが少しずつ変わるので、全部出来上がると違う顔になるのかもしれません。面白いことでした。
 衣装にも着替え、カツラをつけると、丁度ズーマニティーのアーティスト達が移動をするというので、私も一緒に移動させてもらいました。映画館2階の方が広いので、動くことが出来ます。また、早く行って太陽の位置を確認したいこともありました。リハーサル時に後ろにあった太陽は、教えて頂いた通り、前に来ていました。でも、少し左にずれていたので、なんとかなりそうです。
 そこで動いていると、小さな女の子がお父さんと来て見ていました。そのうちに一緒に写真を撮ることになりました。そしてとても喜んで去って行くと、今度はお友達を連れてやって来て、また写真を撮ることになりました。子供達に喜んでもらえるのは嬉しいことです。
 出番直前に舞台下で待機していると、ロスアンジェルスに住む知人が声を掛け、写真を撮って下さいました。お知らせするのが2,3日前と急なことになってしまったのですが、いらして下さったようです。
 演技を終え舞台を下りると、車いすに座った男の子がいて、彼とも写真を撮りました。他の方とも写真を撮って、その後もたくさん写真を撮って欲しいと言われましたが、飛行機に間に合わなくなるからそこまでと言われてしまいました。
 控室へ戻ると4時15分。空港への車は4時半に出ると。そこからは、もう大慌てでした。本番までのゆったりした時間を忘れてしまうほど、帰り支度を短時間で行い、出発しました。私の次の演技はBelieveの方々でしたが、あの狭い控室に居たであろうダンサー達、誰とも顔を合わせることなく、去ることになりました。バタバタとリムジンに乗り込み、しばらくするとついには目が回ってきました。そして、飛行機に乗るとぐっすりと。
 ロスアンジェルスのショッピング街へ行っても、ここでのショーがある日と同じように、演技をすることに集中して過ごす一日になってしまいましたが、いい経験をさせて頂き、また、子供達にも触れられて、素直で優しい気を頂くことが出来ました。舞台で演技をしている時、それまでの緊張がいつの間にかなくなっていたのは、きっと子供達のお蔭です。
 帰宅をすると、ロスアンジェルスの知人が差し入れて下さったおにぎりを3つ、バクバクバクと一気に頂きました。もう何もしたくないお腹が空いた身体に、嬉しくおいしいおにぎりでした。