福袋角田 光代河出書房新社このアイテムの詳細を見る |
朝の番組で渋谷109の福袋に群がる当世コギャルを特集していた。
開店を待つ行列で知らない娘同士が結束して福袋ゲットの秘策を練ったり
ゲットした後、さっそく福袋の中身を広げて自然発生的交換会が始まったり。
自分のおしゃれにだけは熱心なちゃっかりしっかりたくましい女の子たち。
オソレイイリマシタ。
この小説は福袋というか開けてびっくり玉手箱みたいな
あり得ないようでもありありそうでもある人生のブラックホールみたいな短編集だった。
人生そのものが考えたら意表を突くようなことの連続。
人と人とを結ぶものの不可解や思い込みや勘違いが、
ギョっとするようなストーリーの中でぼわぁ~と淡く浮き彫りになってゆく。
決して明るい話ではないのに、陰気にならず重くならず、
今年は福袋を買う代わりに角田光代のお話福袋を堪能した。
人生の福袋の中身は開けてから取り換えっこできない。
開けた当人が処理していくっきゃないでしょう~♪
あのちゃっかりコギャルたちにはどんな人生が待ち受けているのかな?