陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

開かずの扉

2012-04-05 21:40:44 | Weblog
家中を亡き人の思い出写真でいっぱいにして暮らしている人も居るが、
私は遺影すら片付けたまま。
写真は忘れようとして忘れられない人の写真を目に付く所へ置いておくことが辛かったのだ。

娘から披露宴に使う小さい頃の写真を数枚送って欲しいと頼まれた。
なぁんだ意外に平凡な事をするんだ。
などと思いながらも、
リクエストに応えてやるべく、アルバムが仕舞ってある扉を開けた。
いや、力任せにこじ開けた。
それこそ遺影写真を選らんで閉めて以来か?
11年が経過している。
思いっきり引っ張ったので、ちょっと蝶番が異変をきたした。
まっ、ちゃんと閉まらなくなってしまった。

娘が生まれた時から順を追って、どれがいいか探しはじめた。

何軒か移り住んだ家が写っている。
飼ってきた猫、犬、育てた花などの中に娘が笑っている。
当然、亡き夫が写っている。

そうそうあそこへ行った、ここへ行ったと思いだす。
友だち家族と行った九重山では、みんなに先に行かれ娘と私が遅れた。
山頂でのなんとか全員登頂証拠写真。
下山では頼りないパーティに案内犬が自然についてきたところまで撮っている。
娘を見る夫の顔がやわらかい。
並んで寝そべって、お父さんは漫画、娘は本をお互い真剣な顔で読んでいる写真。

だんだん数枚を選ぶ本来の目的を忘れて、じっくりと思い出の世界に浸かってしまった。
夫も若い。私も若い。
娘のアルバムでありながら、それは家族の歴史でもある。
結婚し子を授かり、父母となって家庭を築いていった夫と私の夫婦の歴史でもある。

娘は間違いなく、父母に愛され慈しまれて育った証がここに刻まれている。
娘の新しい家庭を築く門出に、
それを紐と解いてお披露目するのも悪くないのかもしれない。
娘のまた同じ歴史を辿るのか?

いっぱい中から数枚はとても選びきれなくて、
本人の思いで決めるのが一番だろうと、全部、娘の所へ送ることにした。

   

扉が閉まらないところは
モコのキャットタワーで扉を押しておけば問題はない。
おぉ~アバウト^^;

また当分、見ることはない。
過去を振り返るには残念ながら、まだ生々しい。
いったいいつになったら、しゃっきっと一人で立てるのだろう。

まったくあかんたれな自分。

 

春らんまんはもうすぐ~♪

思い出の桜の下で、やっと泣かんようになったと思うよ。
まだ行ってないけどね、ケンちゃん。






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