進行性核上性麻痺と闘った父とその家族の記録

進行性核上性麻痺と診断され6年2か月。89歳まで闘い抜いた父、それを支えた家族の記録。

父の顔

2013-06-02 00:48:58 | Weblog
29日からの4日間
あっという間に過ぎました。

親を見送るということはだれもがいつかは経験しなければいけないことですよね。
ここ1~2年は覚悟はしていたつもりです。
なのに、いざその時が来ると、あの覚悟は何だったんだろう・・・と。

亡くなってから葬儀まで短かったけど、父にいっぱい話しかけることができました。
私たち家族が、父の気持ちを聞けぬまま選んできたことを、父に問いかけました。
父の顔は、それでよかったよと言ってくれてるように思えました。
父は、私たち家族が後悔の気持ちを抱くことがなくなるまでがんばりぬいてくれたんだと思いました。


病気が進むにつれ、首は後屈し、口は開き・・・
元気だったころの父の顔ではなくなっていきました。
病院から連れて帰った顔は、開いた口をマスクで覆ってもらってました。
無理に閉じようとすると、うっ血すると言われました。

開いた口を閉じることは無理だろうとあきらめていました。
あごもずれていましたし。



納棺師さんてすごいですね!!!

父の口を閉じさせてあげたい。
元気だったころの父の顔でみんなにお別れしてほしい。



納棺師さんは、見事に両方をかなえてくださいました。
父が総入れ歯だったら無理だったかもしれないと。
父は、8020。全部自分の歯でした。

父の口元はまるで微笑んでいるようでした。
お通夜に来てくださった会葬者の方が、穏やかなお顔ですねって。

母が選んだ着物に着替えさせてもらい、
曲がっていた足もまっすぐ延ばして、
のびのび気持ちよさそうに眠っているようでした。

もうこれで、しんどくないね!!
そう思えました。

遺影に選んだ元気だったころの写真の顔が私たちを見守ってくれてます。。。



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5 コメント

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心からお悔やみ申し上げます (あこ)
2013-06-03 12:19:45
お父上様ご逝去の報に なんと申しあげてよろしいか・・・

永年のご介護 本当に頭が下がります。
ご家族皆様のお気持ちをお察し申し上げますと 言葉もございません。

病名を告げられ 治療法がなく死にむかってゆくだけといわれた時 この日がいつかは来るとわかっていても 療養が長くなると診断が間違っているのではないかと思ったり、身体の動きが少なくなってゆくのをみるのが辛かったり。

でも 貴女はお仕事をなさりながら お母上様を支えて 本当によくなさったと思います。

まだまだ 大変な時だと思いますが どうぞお疲れがでませんよう お身体ご自愛ください。

お母上様をご大切になさってください。

心からご冥福をお祈りいたします。 
返信する
お疲れ様でした (nobu)
2013-06-07 13:02:10
お父様のご逝去の報に 謹んでお悔やみ申し上げます。

長年のご介護 お疲れ様でした。

仕事と家庭を持ちながら良く頑張られたと思います。

昨年、私も母を見送りましたが色々な感情でいっぱいでした。

でも悔いはありませんでした。

多分、こちらのサイトにアクセスされる方々は皆様同じだろうと思っています。

日々迷う中でこのブログやコメントを読んで「私だけではないと・・・」励まされたことでしょう。

娘と妻ではやはり思いが少し違うかもしれません。
(父が亡くなった時に私がそう感じました)

お母様をお大事になさって下さい。
返信する
nobuさんへ (bene)
2013-06-07 23:45:37
nobuさん
ありがとうございます。

そうですね。きっとここを見てくださるご家族、みんな同じお気持ちですよね。
私も自分の気持ちの持って行き場所としてここに書き込んできました。
今までもたくさんのコメントをいただき「私だけじゃない・・・」って、どれだけ励まされ、救われたか。

娘にとっての父親は、大きい存在でした。


まだ病院に行けば会えるような気がしますが、もう病院に行かなくていいんですね・・・・・行ってもいないんですよね。

昨夜、家に帰りましたので、父はいない。
遺影にした写真の小さいのは持って帰りましたが。

母が一番堪えていると思うので、できるだけ実家に行こうと思います。
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Unknown (くろっち)
2013-06-16 18:06:45
なにかとバタバタして、久しぶりにお邪魔してびっくりしました。
長い間の介護ご苦労様でした。
何をどうしたらよいのか、判断が出来なくなるような時ここにお邪魔すると、ホット気分が落ち着きます。
どうか、これからもよろしくお願いします。
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くろっちさんへ (bene)
2013-06-16 18:16:17
ありがとうございます。
父が亡くなって、あっという間に半月過ぎました。
なんだかまだ実感がわきません。
まだ病院に行けば会えるような気がします。
でも、祭壇があるんですよね・・・
祭壇に父がいるんですよね。

>何をどうしたらよいのか、判断が出来なくなるような時ここにお邪魔すると、ホット気分が落ち着きます。

なんとうれしいこと!!

私は自分の気持ちのぶつけ場所みたいに書いてるだけなのに。。。

ありがとうございました。

くろっちさんとこもお母様今がちょっとでも長く続きますように!!
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