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九マイルは遠すぎる (ハヤカワ・ミステリ文庫 19-2) 価格:¥ 777(税込) 発売日:1976-07 |
今回は、無人のバスのシーンから始まったので、ふと、昔たしか『ショートショートの広場』で読んだのではないかと思ったのですが、『奇数』という掌編を連想しました。
(作者は斎藤肇氏です。最初名前を聞いたとき、“新撰組……?”と思ったけれど、字が違うのでした)
ずいぶん前に読んだので、内容は曖昧なのですが、バス停ごとに7人降り、次に5人降り、さらに次に3人降り、さて、もうバスの乗客は自分だけだけれど、つぎのバス停は自分の降りるところではない。だが、なんだか法則を壊してはいけない気がする。どうしよう……。と、主人公が悩んでいるうちにバス停は近づき、そして……。
という話なのですが、もちろん、相棒の方はそんな奇談めいたエピソードではありません
『相棒』の主人公杉下右京警部は、論理的に事件を解いていくタイプで、たとえひらめきや勘で答えに辿りついたように見えても、たぶんそれは彼の頭の回転の速さが常人と違うためであろうと思っているのですが、今日観ていてふと、ロジック中心のミステリを読み返したくなりました。
ロジックのミステリ、って、だいたい何を連想するのでしょう。クイーンか、チェスタトンか(あれはパラドックスか……?)あるいはコリン・デクスターとか……?
でも、私が真っ先に思い浮かべたのは上記のこの本でした。
私は最初、『安楽椅子探偵傑作選』という短編集でこの表題作『九マイルは遠すぎる』を読みました。
そういえば、特命係って、基本的に捜査を阻害されているから、安楽椅子探偵めいたことになることって結構ありますよね