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安曇野豊科店に出かけた。売り場に見慣れない食品があった。「干しあげ」というらしい。正式には「干し揚げ」だと思う。サイコロのような立方体で、一辺が2cm位だろうか。そぐ横に糸昆布(切り昆布)があった。地元の方に伺った。お盆には欠かせない食材で、夏野菜と一緒に煮込む。これが無いとこの地方の夏は困るのだと言う。お盆にはどの家でも必ずこの「盆の煮物」がだされるのだ。家庭料理なので、町の食堂や飲み屋には出されることが無いのか、拙者はそのことを知らなかった。表面だけでは地域の食活は分からない。今の日本ではどの国の料理も食べることができる。ところが地元のこうした料理を知らないでいる。人々の営みの深さに感嘆せずにはいられない。