その後、Blogで綴ってきた長引く春咳。
今週火曜日頃から、夜は5〜6時間は眠れるようになりました。睡眠はやはり大事。
木曜日・金曜日には、日中も夜中も眠くて仕方ない。
それでも、いよいよ休んでばかりいられないと、執筆の仕事に追われる日々が舞い戻ってまいりました。
今は、シルビコート・タービュヘイラー吸入2回と咳止めを1日3回。水素ガス吸入を約70分。
薬の副作用があるので、少し歩くと休憩を必要としたり、疲れやすくなりましたが、それでも眠れるようになったので、ずいぶんとラクです。(月曜日は再診です)。
4月20日頃から、メーンのクライアントには療養休暇を頂戴していたのですが、
5月になるや、すぐ仕事も入り始めました。
現在は、長いものばかり(1記事4000〜5000文字案件や小冊子や)6案件。
そう若くもないのだし、無理は禁物。
自分が興味をもって書きたいものを厳選するようにシフトして、仕事を請けおっていくよう改善しなければと思っております。
また巷では、黄砂、PM2.5、花粉症の影響で私のような人が急増しているとのことです。
皆様お気を付けください。
さて、先週の金曜日のこと。4月27日にライターの江角悠子氏が主催する「ライターお悩み相談室」という企画に参加してきました。
江角さんとの出会いは、かれこれ5年くらい前から。
京都好きの私が、京都の社寺やおいしいもの、雑貨などの検索をするたびに、
彼女のBlogに、ことごとく辿り着くので、「ブックマーク」しておりまして。
好きなもの(洋館、おいしい店、雑貨店、本屋など)がリンクするなぁと。その文章が素直でいいなぁなどと思い、
「ことり会」主催のイベントなどで一度お会いし、また仕事案件などで、顔を合わせる機会もあり、そのうちにフレンチを一緒に頂いて、仕事の現状を話したこともあったように記憶しています。
(あまりメジャーにご活躍されていない頃からWEBで知り合ったので
勝手に保護者ごころで見守っておる次第)
ともかく、まだ幼い子供さんがいながら(私のような無精者ではなく)、
筆まめにSNSを発信し、好奇心の赴くままに情報収集もなさっている努力家。
昨年は念願のことり会の本を出版。
アジアでの翻訳本も決まっているそうです。
本のページを開いてみると、私の好きな京都のいろいろが、そこかしこに。
誰でも読みやすい平易な言葉の中に、大事な情報をキチンと網羅して紹介されており、「辻ちゃん」こと辻ヒロミさんのイラストが、独特のいい味を出し、本の体裁に〝可愛いらしい〟彩りを添えているのです。オススメです。
さて本題。ライターお悩み相談室」では、当日は関西在住の5人のライターさんが集い、ゲストの作家兼ライターの「寒竹泉美」さんに、お悩みを相談するというスタイルでした。
参加者の面々(5名)の自己紹介のあと、
いよいよ質問に対するゲストからの回答や、質疑応答などがありました。
質問内容は、
・ライターの仕事はどうやって得るのか。
・ライターの収入の相場
・企画の立て方、ネタ探し、どんな風に情報のアンテナをたてるのか
・新しいジャンルへの挑戦の仕方は?
などライター業の〝いろは〟から、
・ライティングワークと小説を書くときの棲み分け、書き分け方、
・ブロットの作成の仕方、ストーリーを生む方法
・小説家の醍醐味、ご本人のターニングポイント
などをお伺いしました。
寒竹さんは、どの質問にもちっともえらそぶらずに、満面の笑みを少しも崩すことなく丁寧に回答してくださり、その言葉の矛先が全て明るい。
ポジティブ・マインドなのが印象的。
なので、ライターの意見交換会のような、いい雰囲気を醸すことができたのが
楽しかった♫
最も興味深い作家としての文章とライティングワークの違いは、
ご本人の言葉でいえば、
「小説の方が10倍くらい手間かかる。文章や言葉の組み合わせや選択を1からデザインおこしてオーダーメードの服を作る感じ。ライターの文章は文章自体にオリジナリティを出す必要はなく、むしろ出さない方がいいと思っていて、既製服を買ってきてコーディネートするイメージ」
と仰っているが、一言では語れないくらい小説世界は入口が狭く、奥が深い。果てしない宇宙空間のような広がりがあるのではないかと思っています。
だから、しっかりと向き合うには生半可ではなく、根性も言葉への愛も、物語が立ち上がってから熟成していく「時間」もいる。(もちろん、忍耐・才覚も)
「一つ一つの言葉を文にして選ぶ忍耐(センス)はもちろん、自らの想像力の翼をはためかせ、水をやって栄養を与えて、育てていくようなイメージ」ともいわれていました。
また「言葉を通して小説に魂を入れる」作業が小説の真髄を決めるのだそうです。
それは、「架空の人物の人生まるごと作り上げる」のだから。
また架空の建物も時間軸も創作するのだから、それこそ大仕事。
言葉によって、物語に信頼を描きだし、小説が導くところの真実を見せて、愛してやまないものにするのが作家の技量でもある。
書き手は、それこそ一度足を踏み入れたら、もう後には戻れない幸福な瞬間に出会えるのだということも、私には少しは理解できるのです。
小説は普段といる世界の外に立つという行為。
外にむかって立つことで、普段当たり前と思っている常識に揺さぶりがかかり、新しい世界に踏み入れてしまう醍醐味、があるのではないかと、寒竹さんの話を聞きながら思いました。
また、私が特に寒竹さんの言葉で衝撃を得たのは、
「一度最初から最後まで書き切って初稿を仕上げてから、それを2分の1の文量にすることができるのか。
それが非常に重要な仕事です。それをしなければ小説ではない」と言われた一言が深く心に残りました。
(ご本人は後日、こんな風にも綴っておられました)
様々な分野のライターさんとも交流でき、
非常な有意義なひとときでした。
体調が万全なら、もう少し頭はまわったのだと思いますが、
インタビューごとく、自分の聞きたいことを中心として聞いてしまったのが私の反省点。
あまり発言されないライターさんにも、意見を振ったり質問を振ったりする心づかいができれば良かったのに…というのも悔やまれます。が、120分お付き合いいただき、皆さまありがとうございました。