月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

春の皿には苦味を盛れ

2020-05-18 22:33:00 | コロナ禍日記 2020

 ふと。夏蜜柑の白皮をむきながら、苦酸っぱくてうまいなぁと、と思わず口に出た。この時期にはどうしても「清見オレンジ」や「はるか」などではどこかもの足りない。

 そういえば、今年は、山菜をたくさん食べた。普段なら京都のおばんざい屋か、カウンター割烹のような場所で山菜の天ぷらなどを味わいたくなるのだが、今年はさすがにそうもいかない。自分の手でつくらないと口には入らないのである。

 

 雪の下、たら、こごみ、せり、菜の花、こしあぶら……と山菜の天ぷらを4回ほど食卓に並べた。

 

 各種の山菜に干しエビ、ごぼう、コーンなどもいれて、かき揚げも。これがなんと外でたべるより、肩がこらずおいしく感じたのはなぜか。おそらく、自分の家の食卓でのんびり、食べたのがよかったのだろうか。(揚げたてを供するのはスピード勝負だったが)





 一昨晩には、山ぶきをたくさん炊いてみた。包丁で長さを揃えて、2分ほど先にゆでるのだが、この時の山っぽい香りったら。


 あく取りをした後、改めて味見をしてみたらとても苦かった。ギョッとし、あら味がたらなかったかとお出汁に醤油と砂糖などを足したが、翌朝には、時間時計がよい仕事をしてくれちょうどよくなっていた。

 それほど意識はしていなかったけれど、春の味がいいなぁと思うのには苦味があったのだ。

 「春の皿には苦味を盛れ」とは日本らしい諺だなぁ。

 山菜には、ポリフェノールやミネラル分が豊かで細胞を活発にしている効果があるのだとか。冬に蓄えた脂肪分を、春の体に戻すためにデトックスをする〝食養生〟。季節の食べ物には、新しい変化にうまく対応するためにも率先して取り入れたほうがいいらしい。

 冬眠から目覚めた熊が最初に食べるのが、やっぱり山菜というのも面白い。冬のうちに蓄えた脂肪分を、苦味で排出するらしい。わたし達も野生動物と同じ。理にかなった苦味なのだ。

 

※この頃はあとで書こうとしてご飯のメモくらいしか、してなかった。

 

4月20日(月曜日)

 

 6時起床。ヨガ、瞑想10分。

午前中までにTSUTAYAへ、DVDを返却したあと。 宝塚の小さなカフェ「subako(スバコ)」さんへ。

 おやつに、イチゴのタルト。文旦のジャムを買う。

「文旦のジャムは、クリームチーズの上にのせて食べられると、おいしいですよ。キリでも十分!」とオーナー。

 さっそく、ランチで試してみた。

 「なりとぱん」さんのフランスパンにクリームチーズと文旦ジャム。フランス産のカマンベールチーズに、ヤマザクラのはちみつをたっぷりつけて。

 噛みしめるごとに小麦の風味が鼻孔に届く。素材のおいしさに、文旦や夏蜜柑ジャムの苦味。少し優雅なおうちカフェ気分に。

 

 午後からは、深夜まで仕事をした。テープ起こしに4時間かかり、7時からようやく原稿にかかる。 

 夜ごはんは、淡路島のすずきムニエル、しいためのバターソテー、粉吹き芋添え。海草サラダ、ローストビーフ(ローストビーフは阪急デパートの惣菜コーナーで購入)

 

4月21日(火曜日)

 

 お昼ごはんには、すき焼き(神戸牛薄切り肉、こんにゃく、しいたけ、笹掻きごぼう、たまねぎ、ネギ入り)卵につけて食べる

 

 夜ごはんは、豚肉うすぎり、もやし、ニラ、キムチを塩、こしょう、酒で炒める。天狗納豆に大根おろしをかけたもの、みそ汁(油揚げ、わかめ、たまねぎ、にんじん)、いかなごの釘煮、昨晩の海藻サラダ

 おうちシネマ、マダムのおかしな晩餐会を鑑賞。

 ラストは泣ける。ハッピーな気持ちになれるお洒落なコメディだ。

 

4月22日(水曜日)

 

 朝 ピロシキ。トマトとブロッコリーの甘酢漬け。清見オレンジ、コーヒー

 

 昼 クレソン、あおさ、にんにく、しょうが、卵をいれたチャーハン。大根とおあげの味噌汁

 

 晩ごはんは、ポークチャップ。にんじんのグラッセ、キャベツの千切り。トマトとたまごのスープ。高野豆腐煮。めかぶの酢の物。

 

 



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