坂本龍一さんが亡くなったでしょ。ニュース観た時、ちょっと信じられない気持ちだった。
特に好きだったとかファンだったと言う訳では無いのだけれど、私の中ではあの人は何故か死なない人だった。
勿論、病気のことは知ってはいたけれど、例え少し痩せたとしても、何となく病気と共存しながら、
細く長く、音楽を作って行く人だと、そんな風に感じていた。なので、そう簡単には消えないと。
出た頃はやはり驚きはしたね。ふうん・・・これが音楽か・・・と。最初の頃は何となく高ビーと言うより
カッコつけてる?クールを装ってる?なんて考えたりもしたけれど、元々が騒がしい人じゃないからね。
教授と言う呼び名もあってた気がする。
もう何十年も前よ。私はアメリカへ行く飛行機の中で坂本龍一さんと遭遇している。その時は何故だか
私、ビジネスクラスだった。詳細は省くが坂本龍一さんはファーストクラス。その仕切のカーテンが
スッと開いて男性が入って来た。えっ!?えっ!???坂本龍一?だよね?ただただ驚いて呆然と見ていた。
ビジネスクラスに用事があったらしい。アメリカのエアラインだったので乗務員は皆英語。坂本さんはペラペラ。
それ以降・・・映画を観ても音楽を聴いても、あの時見た人間坂本龍一が頭をよぎる。だから坂本さんは私に
とってはテクノポップの、YMOの、坂本龍一では無かった。あの時飛行機の中で見た人が、私にとっての坂本龍一。
ジャンル問わず独自の音楽を生み出して、余計なことも言わない物静かな”大人”と言うイメージだった。
何だか、とても寂しい気がする。悲しいな。何で?って思ってしまう。特にファンだった訳でもないのに。
ああ、同学年だった。向こうは私を知らんけど。やはり時代を象徴する大物だったことには違いない。
安らかに・・そしてあちらの世界ででも音楽に包まれていてください。