田村正和さんが亡くなって追悼番組が放送されたりして、この数日 自分もいくつか
ドラマを観た。
本当に昭和の、平成の、スターと呼ぶにふさわしい人だったなと思う。田村三兄弟
皆感じは良いけれど、やっぱりその中でも一番男前でカッコ良かった。
良い役しかしなかった。あくどい役なんか観たこと無かった。そして主役ばっかり。
そう言う人だった。そう要求されていた人だった。
私生活が謎だったと言うが、それで良いのではないかと思う。私は古いかも知れないが、
芸能人のプライベートなんか知らなくていいんだよと思う。銀幕の、テレビ画面の、
舞台の向こう側で輝いてさえいてくれればいいのだ。スターは謎で良いのだ。
最近は芸能人と言っても、いわゆる役者さん・俳優さんと呼べる人が少ない。
お笑いも含めてタレントとでも言うのだろうが、そう言う人たちもぜ~んぶひっくるめて
芸能界。しかしそもそもタレントと言う言葉は英語では”才能”という意味だ。
才能ある人が芸能界にどれくらいいるのだろう。
まあ、好みの問題だから自分の好きな人だけを見ていれば勿論いいのだけれど。
田村正和さんのあの雰囲気は独特だった。
スターの雰囲気を醸し出しながら、別に格好つけてる訳でも、それがイヤミである訳でもなく、
あの静かで落ち着いた品のある佇まいが本当に、素であり自然体であったんだろうと思う。
芯から紳士だった人なんだろう。なかなかあんな人居ない。稀有な人だ。
勝手に男の美学みたいなものを思う。
素人に毛の生えたと言うより、一般人との境目が非常に曖昧であまり変わらない様な人も
今は芸能界にいっぱい居るけれど、お金出して迄観たいと思う人はあまり居ない。
私はお笑いのノリとかバラエティとか、があまり好きではないので、最近はほんとテレビ
観ない。
今は若い人のテレビ離れも別の意味であるらしいけれど。娯楽も変わって来ているのね。
ひとつの時代を彩ってくれたスターが消えて、寂しい。
あちらの世界の本当の星になってしまわれた。
益々昭和は遠くなり、多くのことが大きく変化し、もう既に昔の価値観が通用しない
世の中ではあるけれど、”本物”だけはどんなに時代が変わろうが世界が違おうが、
見る人が見たら解るし評価されるものだと思う。
久し振りに田村さんのドラマを観て、ホッとしたと言うか安心したと言うか、落ち着いた
何だか癒しの様な心持ちになった。年齢のせいかもしれないが、軽過ぎるのはちょっとね💧