なんだろう?映画全体を覆っている、そこはかとない違和感。
やっぱり、スピルバーグの演出ではないってことなのかなあ。
登場人物が結構多いし、それぞれの関係性とかストーリーとか、それなりに複雑で、理解できないって程ではないにしろ、それなりに複雑なんですよ。その辺を結構丁寧に描いていて、それ自体は悪いことではないのだけれど、
スピルバーグだったら、そんな細かいところを「上手く」飛ばして、もっとテンポよく展開させたんじゃないかな、と思ってしまった。
そう、やっぱりテンポ感だよね。このテンポ感が、いままでのシリーズとは違うと感じさせてしまう最大の要因かもしれない
まあ、監督が違うんだから、違った映画になるのはある意味当然なので、そこは仕方がない。納得することにしよう。
べつにつまらないわけではないんですよ。アクションシーンはよく出来ているし、こちらの想像の遥か上を行く展開にはぶっ飛んでしまった。
あの後半の展開には、ついていけない人はついていけないかもね。でも私みたいな歴史好きなら、手を叩いて喜ぶんじゃないかな。
インディって人は歴史学者で、人類の歩んできた歴史というものに深い敬意を抱いている人なんですよ。決してただの”遺跡荒らし”ではないんです。
時代設定は1969年。アポロが月に着陸して人類が月に立った年。人々の目線は宇宙と未来にばかり向けられて、若い者たちは過去の歴史になんか目もくれない。大学で講義をしていても全然張り合いがない。
その大学を定年退職し、色々あって一人暮らし。自分の居場所はここにはないと感じている、寂しい老人になってしまっていた。
そんなインディの激白。あれは歴史好きには、結構「来る」かもしれない。
でもね…っていう展開。ああー!これ以上は言えねー!!!
敵役のマッツ・ミケルセン良かったー!あの冷徹さはいかにもナチスの残党という感じ。
ジョン・リス=デイヴィスが元気な姿を見せてくれたのも嬉しかったなあ。デンホルム・エリオットは亡くなっちゃってるから、余計に感慨深かったです。
でもね、第1作から見続けてきたファンへの最大のプレゼントが、ラストに待ってる!これはもう、ぜってー言えねー!!!!!!
あれは泣くよ!
あのラストで、抱いていたモヤモヤも全部吹き飛んでしまった。もうホント、たまらないラストシーンでした。
ちゃんと「終わった」感があって、もうこれ以上はないよ、とはっきり示してくれてるし、素晴らしい、ホントに素晴らしいラストでした。
なんだかんだ言っても、結局面白かったです。
いいね。
ネタバレ禁止!!