アイデアを捻れば、忠臣蔵にはまだまだ描く余地はある、ということですね。
吉良上野介は松の廊下で浅野内匠頭に斬りつけられとき、傷は浅手で大したことにはならなかったとされていますが、実は致命傷を負っていたとしたとしたら。
斬りつけられて抵抗もせず、そのまま逃げて尚且つ死亡してしまったなら、これは武家として大変な不名誉、大いなる恥になる。下手をするとお家断絶ともなりかねない。
そこで、上野介と顔がそっくりな弟を替え玉に仕立てて幕府を欺こうとする作戦にでる。
一方赤穂藩城代家老・大石内蔵助は、討入りをするような、しないような…。
随分捻ってきましたね。まあ、今オーソドックスな忠臣蔵をやっても、大ヒットとは成り難いだろう。しかし忠臣蔵そのものは非常に魅力的な題材。
だから上手く捻れば、まだまだ面白くなる。
ムロツヨシは上手いのか上手くないのかよくわからない役者だけど、話題性という点ではいいとこ突いてるとはいえる、かも。
大石内蔵助に永山瑛太。まあねえ、かつての千恵蔵御大や錦之助兄ィのような重厚な時代劇を演じられる役者が、もはやいませんのでねえ。
とはいえ、これはかなりの冒険、かなあ~。
でも東映京都で撮影されるということで、時代劇を撮るための、技術技能、あらゆるノウハウを継承していくという点で、東映京都を使うのはとても意義がある。
伝統を継承しつつ、新しいものを作っていく。文化の正しい形だよね。
時代に則した新たな時代劇を作りつつ、そこには伝統の継承がある。このバランスあってこそ、文化は続いていく。
時代劇の灯を消してはならない。そのためにも、面白くて新しくて
それでいて、伝統が正しく伝えられている。
そんな時代劇を、お願いしたい。
さあて、どうなることやら。