問わず語りの...

流れに任せて

映画『アルゴ探検隊の大冒険』

2023-08-08 04:22:12 | 映画

1963年公開の映画ですから、60年前の映画になります。

 

古い映画を4kデジタル映像で甦らせる「午前10時の映画祭」は、本当にマニア垂涎の映画を厳選してくれますよ。憎いね!

 

 

世の中が『君どう』だ『ミッションインポッシブル』だ騒いでいるときに、私は60年前の映画を観に、わざわざ盛岡まで出かけて悦に入っている。

 

 

我ながら奇特な人だなと思うよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まあなんといっても、ストップ・モーション・アニメですよ。これに尽きる。

 

 

今どきのCGに慣れた方々には、動きがカタカタしているだとか、合成がまるわかりだとか、ご不満な点も多いかもしれませんが、かつてこのような技術を使って、映画を撮っていた時代があったということは伝えていくべきです。

 

 

一コマ一コマ、少しづつ人形を動かしながら動きをつけていく。この気が遠くなるほどの膨大な時間と労力をかけて作られた映像の凄さ。

 

 

この、熟練した職人が見せる類まれなる技術には、ただただ頭が下がるばかりです。CGは確かに良いものかもしれないけれど、こうした職人技がただ廃れさせてしまうのは、あまりにももったいないと思いますねえ。

 

 

青銅の巨人タロスが動き出すドキドキ感。翼をもつ人間型の怪物の不気味さ。複数の首を持つ大蛇ヒュードラの動きの細かさ。

 

 

そしてなんといっても、骸骨の兵隊軍団と人間とのチャンバラ。子供の頃に観たときの感覚そのままに、ハラハラドキドキしちゃいました。

 

やっぱり素晴らしい。

 

 

このシーンを観たいがためだけに、盛岡まで観に行ったようなものなのでね、もう大満足ですわ。色々ツッコミどころもないわけではないですが、もういいよ、そんなことは(笑)。骸骨の兵隊がすべてなんだから、十分満足。

 

 

 

物語はギリシャ神話が基になっています。神々の気まぐれに翻弄される人間たち。主人公ジェーソンは滅びた自国を再興するため、世界の果てにあり、幸運を齎すとされる黄金の羊の毛皮を取りに行く。

 

 

ジェーソンとともにガレー船「アルゴ号」に乗って航海する「アルゴノーツ」たちの前に立ちはだかる怪物たち。謀略もあれば恋模様もあり、冒険冒険また冒険の連続。

 

 

分かりやすくテンポ良いストーリー展開。60年前の映画とはいえ、今観ても十分楽しめる映画だと思います。

 

 

 

ストップ・モーション・アニメを制作したのは、巨匠レイ・ハリーハウゼン。この方の作るアニメーションは特に「ダイナメーション」と呼ばれ、後続に多大な影響を与えています。『SF巨大生物の島』とか『恐竜グワンジ』、『タイタンの戦い』等、代表作も多数。

 

 

卓越した職人技を味わうだけでも、一見の価値あり。CGなんかにばかり頼っていると、ついつい忘れがちになる

 

「人間」の持つ技の凄さというものを

 

 

堪能してほしいですねえ。

 

 

 

 

レイ・ハリーハウゼン

 

 

 

 

 

青銅の巨人タロスとの戦い

 

 

 

 

 

 

 

骸骨兵団との歴史的チャンバラシーン

 

コメント
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