時は元禄15年12月14日夜半。江戸本所松坂町の吉良屋敷に討ちいったのは、元赤穂浅野家筆頭家老・大石内蔵助率いる赤穂義士たち総勢47名。
目指すは吉良上野介の首一つ。
太平の世に起きた前代未聞の大事件、「赤穂事件」を題材とした物語は、数えきれないほど何度も何度も、エンタメの題材とされてきました。
日本人なら誰でも知っている……はずでしたが、近年ではそうでもないらしく、若い人には知らない人も多いらしい。
時代劇が作られなくなったこと、それと「復讐劇」ということが現代の価値観に合わなくなった、ということもあるかもしれませんね。
しかし、忠臣蔵は単なる復讐劇なのか、と考えると、必ずしもそうとは言えないのではないだろうか。
元禄時代は完全なる太平の世。平和な世の中にあって武士は完全な「役人」と化し、刀を腰に差してはいても、人を斬ったことはもちろん、抜いたことさえない者たちがほとんどでした。
武ばった行動や物言いは「ダサい」とさえされた。そんな時代に敢えて昔ながらの武士の道を貫こうとした男たちの物語。
武士とは何なのか。日本人にとって「武士道」とはどのような意味を持つのか。
掘り下げ方次第で、まだまだ面白い物語を紡ぐことはできる。
そう思います。
復讐するとかしないとか、そうしたことはエンタメ性を盛り上げるための一つの要素に過ぎない。
大事なことは、もっと深いところにあるような気がする。
日本人を日本人たらしめている、精神的「支柱」の一部とでも、言ったらよいだろうか。
まあ、そんなよくわからない理屈はともかくとして
やっぱり忠臣蔵って、物語として面白いのよ。
もっと観て欲しいし
知って欲しいです。
映画『忠臣蔵 櫻花の巻、菊花の巻』予告編
大石内蔵助に片岡千恵蔵。浅野内匠頭に中村錦之助。
脇坂淡路守には市川右太衛門。吉良上野介には進藤英太郎。
その他、大川橋蔵。東千代之介。大友柳太郎。北大路欣也。美空ひばり。
月形龍之介。山形勲。里見浩太朗。小暮美千代。大河内傳次郎。等々。
オールスター・キャストですな。
なんだかんだ言っても、やっぱりこれだね。
オーソドックスな忠臣蔵が、一番良い。
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