『必殺』的要素は一部に過ぎなくて、様々な要素が垣間見えるなあと思いつつ、そんなことより大事なのは、やはり
のんちゃんの演技力。
コメディというのは演技力が必要だなと、つくずく感じ入る次第。
ストーリーがどんなに面白く出来ていても、演技者側に実力がなければ面白くならないんですよね。
喜怒哀楽の確かな表現力。これあってこそ、のんちゃん演じるカナコの、真面目で自信がなくて、でも不思議と明るくてどこか抜けていて、隠されていた才能が開花していく過程で倫理観が狂っていく過程を、あくまでコメディとして、笑いとして成立させることは難しい。
桜井先輩(藤ヶ谷太輔)が撃たれて血まみれになって、自分のせいだと泣き叫ぶカナコ。その哀しみからくる怒りがマックスになったとき、カナコの目が赤く輝き「殺し屋K」が覚醒する。
そのあまりにスピーディーな動きに、赤い目の光が残像となって残っていく表現の見事さ。そんなわけないだろ?という表現ではあるのですが、のんちゃんのアクションの見事さが、怖さとおかしさが程よくブレンドされた珠玉のシーンに仕上げていますね。
のんちゃんのアクションは本当に見事!まあ、ワイヤー・アクションのシーンはさすがにスタントマンによる吹き替えでしょうけれど、それでもほとんどのシーンがご本人によるもの。
銃を構え撃つ一連の動作にも一切の無駄がなく、素早い。ジョン・ウィックばりと言っては褒めすぎかな?(笑)でも
ホント、素晴らしいです。
のんちゃんって、なんでも出来るのね。
もちろん、のんちゃんだけではコメディとして成立しない。脇の方々の名演がまた良い。
今回から登場した、菅田俊さん演じるヤクザの親分。敢えて類型的なヤクザを、楽しそうに演じてくれています。怖い演技が大げさに過ぎて、妙な可笑しみが生まれてくる上手さね。私の大好きな名バイプレイヤーです。
菅田俊
あらたなキャラクターも登場し、今後の展開が益々楽しみになってきた。
齋藤飛鳥さんの「声」もまた、楽しいし、いやあこれは、近年稀に見る傑作ドラマ、かも。
機会があれば、是非にも御覧になることを、強くおススメいたします。
踊る殺し屋たち。
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