ネタバレ多し。
今回のウルトラマン、「シュワ」とか「シュワッチ」とか、「ヘア!」とか「イォア~ア!」とか(笑)、
一切言いません。
「シュワッチ」と言わないウルトラマンって、想像つきます?これはスゴいことですよ。
何故言わないのだろう?おそらくはミステリアスな感じを出すためなのではなかろうか。
今回のウルトラマンは単純に正義の味方とか僕らのヒ―ロ―とかではありません。謎の巨人、敵か味方かわからない、銀色の巨人です。
これが「シュワッチ」とか言っちゃったら、途端にいつもの正義のヒ―ロ―になっちゃう。それは避けたかったのでしょう。
禍威獣は鳴いてもいい。でもウルトラマンや外星人は鳴いてはいけない、鳴いたら途端に、子供向けになっちゃう。
良い判断でした。
ウルトラマンの全身シルエット。少し前屈みのファイティング・ポ―ズ。もう見た途端にわかりました。
これは古谷敏さんだなって。
古谷敏さんは初代マンの「中」に入っていた方で、ウルトラセブンではアマギ隊員を演じていた方です。
あの全身のシルエット、独特なポ―ズ。あれは古谷敏さん以外あり得ない。実際に古谷さんに演じていただいて、そのデ―タを基にCGを作った。
古谷敏さんは齢80を越えていまだお元気。スタイルも当時とほとんど変わっていないそうな。だから出来たんですな。
素晴らしい!
あとはスペシウム光線ですね。あれも初代マンのときのスペシウム光線そのままでした。
あれは初代マンで作画合成を担当した飯塚定雄さんに光線を書いてもらい、その作画にさらにCGで「お化粧」を施したものだそうです。
ウルトラマンの何にこだわり、何を捨てるのか、この拾捨選択のセンスが抜群なんですよ。
まさに真性のファン、真性のオタクによって作られたウルトラマン。
そりゃ面白いはずだわ。
まだまだつづくよ。
ネタバレ多し。
庵野作品は深く考察すべき、みたいな風潮が世の中にはあるみたいですが、
私は敢えて、あまり深い考察はしません。
映画ってなんだ―っ!映画とは
娯楽だ―っ!
楽しいのが一番だ―っ!
ということで、映画『シン・ウルトラマン』のどこが楽しかったかを
考察したい……考察するんか―い!
先ずは飛び姿の人形っぽさね。その人形がいかにも人形っぽくクルクル回転しながら、ネロンガに蹴りを入れるシ―ンが楽しい!
昔ながらの特撮っぽい映像からいかにもCGっぽい映像へスムーズに以降していく。
この辺のセンス、好きだな、楽しいよ。
良い!往年のウルトラファンがなにを求めているか、なにを喜ぶか、よくわかっていらっしゃる。
流石だね。
四つ足怪獣の後ろ足、あれも「正しい」表現でした。
四つ足動物の後ろ足というのは、関節の曲がり方が人間とは逆です。しかし人間が入る着ぐるみではそれができない。だから膝を曲げてうずくまった姿勢ゆとるしかない。
これがCGなら、リアルな逆関節が描けるわけですが、
でも、それをやらなかったわけですよ。CGなのに、敢えて人が入っているかのように、膝を曲げたうずくまった姿勢をとらせた。
この選択、正しい!
日本の四つ足怪獣はこうでなきゃいけない。
もう一度言わせていただきます。正しい!
楽しいですねえ。楽しい点はまだまだあります。長くなりそうなので、
今日はここまで。