桐野作品も私の1900年代読書年間に「OUT」他数タイトル読んだ作家のひとり。
その当時に読みたかったタイトルなんですが、当時は読まず。
読みたかったことを思い出し100円棚より購入
上下巻 計648ページ
カスミは、故郷・北海道を捨てた過去がある。だが、皮肉にも、北海道で幼い娘が謎の失踪を遂げる。実は、夫の友人・石山に招かれた別荘で、カスミと石山は家族の目を盗み、逢引きを重ねていたのだ。罪悪感に苦しむカスミは一人、娘を探し続ける。4年後、元刑事の内海が再捜査を申し出るまでは。
野心家で強引な内海も、苦しみの渦中にあった。ガンで余命半年と宣告されたのだ。内海とカスミは、事件の関係者を訪ね歩く。残された時間のない内海は、真相とも妄想ともつかぬ夢を見始める。そして二人は、カスミの故郷に辿れ着いた。
主人公の娘が突如いなくなるのですが結論から言うとたしかな真相は、わからないまま終わります。
その真相を追い求める物語なんですが・・・ミステリー小説であってない感じ。
真実を追い求めるカスミと元刑事・内海。
もちろん犯人探しにどんどん読み続けるのですが、突然「え、犯人そこ?」がやってくるのですが、妄想。
二人が背景から推測?妄想する真相が3パターン、そのうち1つのパターンは、妄想であると確定するのですが・・・・それ以外にも考えられる真相があるような含みをもたせたまま終わりますね。
現実の世においても突然失踪する子供があり、未だに行方知らずもあり、又、たしか十数年後に監禁されていた子が出てきたケースもあったかと、そんな色んな状況を推測させる1冊です。
第121回直木賞受賞作品
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