絵がキレイな映画は好きな方で、この「SOMEWHERE」もそんな映画。
http://youtu.be/1-mZIhBTuFE (←予告編)
ストーリーだけ見ると、「富豪が、お金で買えない“真の幸せ”に気付く」という手垢のついたテーマの作品です。その昔、ナパにあるコッポラのワイナリーを訪れたことがありまして、その広大な敷地とクラシカルな建物を思い出しながら、有名俳優の父と娘、という構造はソフィア・コッポラ自身の人生を投影しているに違いないなと。
豪華スイートに泊まり歩き、学校のキャンプにヘリで送っていくという驚きのセレブぶりは、さすがにちょっと。溺れる贅沢三昧な退廃的生活と、合間に見せるどうしようもない空虚感。しかし、この作品中での父親は、カリスマ性は薄く、退廃的な感じ。スティーブン・ドーフを見て「さすが超有名俳優!」という風には思えないかな。
それに反して、娘役のエル・ファニングの神々しいまでの透明感、キュートさは驚愕のレベル。さすがこの監督は女性(特に少女)の描き方が巧いですね。とっても可愛くて、泣き顔や無言でパパを責めるあの目つきはすごく良かった。今後が楽しみな女優さんです。
いつも「アンニュイな金持ち」を描くソフィア・コッポラですが、有名で、金があって、モテててるけど、『オレは空っぽだ』と言い出す男に共感を抱くことは、ちょっと難しいですよ。でも、こんな娘がいたらいいだろうなと、ちょっとうらやましくなっちゃいました。娘のクレオの出現と共に、父ジョニーにとって生き方が変わっていき、生活にあらたな輝きをもたらすというありがちな展開なんですがね。
いつも「アンニュイな金持ち」を描くソフィア・コッポラですが、有名で、金があって、モテててるけど、『オレは空っぽだ』と言い出す男に共感を抱くことは、ちょっと難しいですよ。でも、こんな娘がいたらいいだろうなと、ちょっとうらやましくなっちゃいました。娘のクレオの出現と共に、父ジョニーにとって生き方が変わっていき、生活にあらたな輝きをもたらすというありがちな展開なんですがね。
ソフィア・コッポラの演出自体はなかなか秀逸であり、第67回ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞したこと(タランティーノのえこひいき疑惑を考慮しても)も納得できるのですが・・。
ゆっくりとした時間のある休日にどうぞ。音楽も、なかなか、いいですよ。
◆エル・ファニング
エル・ファニング(Elle Fanning, 本名: Mary Elle Fanning, 1998年4月9日 - )は、アメリカ合衆国の女優。身長170cm(5フィート7インチ)。姉のダコタ・ファニングも女優。 Wikipedia