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Frany's Yard

Frany's Yardはトリュフのスタッフたちが、アンティークの話、日常の中の嬉しい、可愛い、心地いいことを綴ったミニコラムです。

creamy logic

2006-11-01 23:19:49 | books
ハロウィンも終わり、いよいよ諸聖人の日当日です。
といっても、諸聖人の日を祝う人を見たことがありません。
一体どのような祝祭なのでしょうか?
11月1日のローマを(旅行で)歩いたことがある知人は、諸聖人の日の存在にすら気付かなかったらしいので、余程秘めやかに祝われているのでしょう。
カトリックでは祝うんだよね?
そんな私の疑問を置き去りに、街はとっくにクリスマスシーズンに突入していますが。sabaeです。今晩は。
諸聖人を祝う日ってのだけは分かったけど。


前回の記事でジャック・オー・ランタンに使った、鹿ケ谷カボチャの後日談。
カボチャの中身をくりぬいたは良いが、どうしたものかと思いまして。
食物を無駄にするのはポリシーが許さないので、なんとか食べることに。
と言っても、かなり水っぽい、甘みの無さそうな果肉で、普段使うカボチャとは勝手が違います。
スクウォッシュの様な質感で、このまま煮炊きしたところで、あまりおいしくはなさそうです。
実際八百屋さんも「食べておいしい物ではないよ。」と断言していましたっけ。

スープにでもするか。

決して料理は好きではないが、レシピ本は好きな私のバイブル、「A good day for soup/スープに良い日(ジャネット・フェラリィ&ルイーズ・フィッツァー著/村上佳義 訳)」を参考にしてみようとページを繰る。
何しろ、軽く100を超えるスープのレシピが載っている本です。カボチャの項だけでも12個も載ってます。ちょうど良いのがやはりあった。

りんごとかぼちゃのスープ

カボチャの甘みをどう補おうかと思っていたので、これはぴったりなレシピに思えます。都合の良い事に、リンゴも撮影で使った物が残っているし。
しかし、コジャレた翻訳物のレシピ本で必ず起こる、「材料ないよ。」と言う問題が残ります。
今回はアップルサイダーとサワークリームが無かった。
仕方ないので白ワインと生クリームで代用。

スパイス類は
シナモン(粉末)
コリアンダー(粉末)
おろしたてのナツメグ

とある。
なんでナツメグだけおろしたてにこだわる?
俺が用意できたのは奇跡だぞ>作者

だいたいこの辺がレシピに従うのをやめる頃合い。
材料に続き、手順も無視し始める。要はカボチャとリンゴのポタージュだ。
最終的に全部潰れればいいんだろう。
元々ちゃんとしたチキンストックも用意してないし(顆粒のチキンスープを使いました)、問題ないな。浮き身にはチャービルのみじん切りだ?ねぇよ。ニンジンの葉っぱで充分だ。

とまぁ、バイブルと言いながら、ないがしろにしてますが、装丁、デザイン、文章、翻訳が素晴らしく、そして勿論レシピも、読むだけで(ココ重要)料理のレパートリーが増えそうなアイデアに満ちています。スープにまつわるショートエッセイ集としても楽しく読める本なので、

レシピ通りに作らなくても大丈夫(失言)。

あー、でも一度ぐらいはちゃんと材料揃えて作りたいなぁ。


sabae



名月

2005-09-22 00:41:06 | books
そろそろ秋も深まってくる頃合ですが、なかなか残暑が去ってくれない今日この頃です。季節の変わり目ですが、如何お過ごしですか?sabaeです。こんにちは。今年は9月18日が旧暦の8月15日だったそうですね。しかも満月。中秋の名月でも見に行きくなるのが人情です。連休中と言うこともあり、月見に出かけた方も多いのではないでしょうか?時期的に心配だった天気もよかったので、私もかなり遅い時間でしたが出かけました。一人で。酒瓶もって。かなり不審な人物だったかもしれませんが、出かけた甲斐のあるいいお月様でした。あまり深酒をすると暴れだしてしまいそうな程、月がきれいだったので早々に引き上げました。

月に纏わる思い出って、案外色々ある物で、小学生の時に初めて見た皆既月食とか、今まで見た中でで一番赤い十六夜の月とか、月自体が特殊なものは勿論シチュエーション込みで覚えていて、そうでなくシチュエーションが特殊だったが為に覚えている、普通の満月や上弦の月や寝待月や二十六夜月やその他諸々の月もあるなぁ、と。そう言えば昔、失恋した後、帰り道で見た三日月(正確には違うけど)は多分本当よりずっと蒼く見えて、今でもよく覚えている。

強く印象に残っている、月を題材にした小説として、稲垣足穂の「一千一秒物語」とラリイ=ニーヴンの「無常の月」を上げておきます。ジャンルから何から違いますが、どちらも面白いです。

音楽なら、吉岡忍「遠い空」、Aztec Camera「song for a friend」、Stina Nordenstam「the return of Alan Bean」」辺りに描かれている月が好きです。

上記の書籍類は決してお勧めしている訳ではありませんので、念のため。写真はスタッフM手製の栗きんとんと生砂糖。おいしゅうございました。

sabae


Van Morrison "moondance"

古本まつり

2005-08-17 03:13:17 | books
トリュフの裏庭に水遣りに行ったら、途中で「下賀茂神社古本まつり」に出くわしました。数年前から、通勤途中に見かけ、「行きたいなぁ。」と思いつつ遣り過ごして来た祭です。お盆に休みなんてありえない環境に長く身を置いていたもので。仕事に遅刻しそうだったから。

ガキンチョの頃から古本屋大好きでしたから、行きたいことは行きたかったんですけどね。ある意味そんなイベント行かなくても近所に幾らでも古本屋あるんですが。でもまぁ、偶にはそのテのイベントに参加した方がいいかなぁ、と思いまして。現在の私の仕事的に、そのテのイベントにお客様が来てくれないと商売にならないもので。立場を入れ替えてみないとお客様の気持ちが分からないんじゃないかと思って行ってみるか。ヨッシャー!いくぜいくぜいくぜー!!!!

ホントは雑誌のバックナンバー目当てだったのですが、いまいち欲しい物がない。「DOLL」とか「FOOLS MATE」の18年ぐらい前のが欲しかったんですけどね。しょーがない、なんかてきとーなもん買ってくか。

で、コレ買ってみました。

博物研究会出版部発行「全植物図鑑」

おいおいえらくデカク出たな。いくらなんでも全部は無理だろ。905ページ×4しか載ってないし。植物ってもっと一杯あるよ?ま、当時の日本に自生してる植物をできるだけ網羅したってことでしょうね。イラストは恐らく全て書き下ろしなので、それだけでもたいした物なんですがね。んで、写真のページの赤線(確認出来るでしょうか?)がいいなぁ、と。何故に「ニンニク」に赤線!?あと「ノビル」って。恐らくこの本の前の持ち主は、この本で自給自足生活を充実させようと考えていた模様。いいな。昭和10年で既にスローライフ実践してたんだ。ハヤすぎ。<根本的に間違い

古本を買う醍醐味って、前の持ち主の書き込みだと思うのですが、どうでしょうか?そりゃま、古本的価値は減ずるでしょうけど、しかし、前の持ち主がどのようにこの本を利用してたか、何をこの本から学んだか、を垣間見ることが出来る(と思う)と言うことが私が古書籍を買う理由です。

これってアンティークのキズや汚れを愛しむ感覚と同じだと思います。

全てのヒトは自分が生きてきた足跡を、次の世代に残しているのだと思いつつ。
ちなみにこの本200円でした。「安っ!」って思ったら定価は3円50銭だそうで。昭和10年で。それは高いな。やっぱり古いものを買うのは値打ちがある事だと思いました。

sabae


HEAVY TRASH"HEAVY TRASH"