Frany's Yard

Frany's Yardはトリュフのスタッフたちが、アンティークの話、日常の中の嬉しい、可愛い、心地いいことを綴ったミニコラムです。

8月の南フランスより入荷しました  / ウクライナ募金ご報告

2022-09-20 19:12:48 | 買い付け日記



更新は3年ぶりとなります。みなさま、ご無沙汰しております。

2020年以降は、渡欧に際し、様々な制約が付きまとって、買付も大変でしたが、この8月の渡仏は、ワクチン3回接種を条件に、帰国前72時間以内のPCR検査のみで時間もコストもかなり楽になりました。(この帰国前PCRも9/7からワクチン3回接種を条件に免除となりましたね。)

ただ、今度はロシアの侵略戦争のせいで、フライトルートの変更、世界的な原油高、そして円安。アフターコロナの航空需要増で、そこにバカンスシーズンが重なって、目も当てられない航空運賃高騰。結局、韓国経由で途中、空港野宿(仁川空港内ホテルは満室で、韓国入国はコロナで制約が多いため諦めました。)という、いい歳をして、バックパッカーみたいなスケジュールで行って参りました。

フランス入国は、とくにコロナ関係のチェックはなく、以前と変わらないパスポートチェックのみ。空港以外でマスク着用している人は、何十人に一人の割合で、街の景観はほとんどコロナ前に戻っていました。


そんな航空運賃高騰のため、南仏へ飛行機で乗り入れるのはあきらめ、初めてパリからTGVでの移動となりました。日本国内でさえ電車の切符を買うのにマゴマゴする鉄道音痴のワタクシですから、これはもう大冒険です。



旅の始まりはリヨンから。

リヨンの街を見下ろす、フルヴィエールの丘の上に立つノートルダム大聖堂。真夏の日中にこの気骨のある丘を歩いて上るのはひと仕事。汗びっしょりになったけれど、坂の途中、家々の隙間から見下ろす街の景色と、真鍮の薔薇が埋められた小路に導かれるように聖堂へ向かうささやかな高揚感で、報われた気がしないでもない。帰りはケーブルカーで下山(はい、あるんです)。特に夏場は登りにケーブルカーを使いましょう!。



トリュフでは、様々なカトリックグッズを扱っていますが、巡礼地のスーベニールとしてルルドの次に多いかもしれないのが、ここフルヴィエール。19世紀後期に建立された、聖堂としては比較的新しい建築には、歴史の堆積した影はなく、絢爛豪華な装飾がまばゆく光る聖堂内は、穢れなき清らかな美しさです。



移動途中に見かけた聖堂を見に立ち寄った名前も知らない町。残念ながら聖堂ではセレモニーが行われていたので、堂内には入れず。名前も知らないどうし、猫とご挨拶。



ポプラ並木の下で行われるブロカント。真夏の南仏では木陰があれば天国。
なければ‥。買付は興奮と集中のなかで休憩も怠りがち。過去の苦い経験から、今回はロングバッテリーの電動ネッククーラーと、腰につけるポータブルファンを用意して、熱中症対策。涼しさなどはほぼ体感できませんが、無事熱中症にならず買い付けを全うできました。テクノロジーに感謝。




すでにオンラインショップでご紹介が始まっていますが、陶器類やガラス。銀のアクセサリーやカトリックグッズなど、カトラリー類や、あとはリネン類。たくさんとは言えないですが、店主選りすぐりの品々が届いております。
お近くの方、京都にご旅行予定の方は、ぜひお立ち寄りください。
10月7・8・9日は、東京ビッグサイト・骨董グランデに出店しますので、そちらもご来場お待ちしております。





ユニセフ・ウクライナ緊急募金のご報告
7月末に行いましたサマーセールの売り上げの一部を、ユニセフ・ウクライナ緊急募金に寄付する旨、ホームページ等で告知しておりましたが、9月9日付で¥131,451.-を寄付できたことをご報告いたします。
みなさまのご賛同、ご協力に、スタッフ一同心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。



一日も早く、プーチン・ロシアがこの愚かな侵略戦争を止めますように。
ウクライナに安息が訪れるまで、世界はこの問題から意識を逸らしてはならないし、この利己的で傲慢で残酷な仕打ちを止めるという希望を頼りに、声を上げ続けることを、あきらめないで。この瞬間も生命が奪われ、血と涙が流され続けていることを決して忘れずに。

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関西は台風一過で、幸い京都市内は報道で予測されていたほど酷くはなく、急に寒くなって、もうショートパンツの毎日ともお別れです。このまま秋が深まってくれると体も楽なのですがどうでしょうか?
秋の夜長には、ぜひ当店のオンラインショップをお愉しみください。
火~金まで毎晩19時ごろ、更新しております。

Antiques Truffle 京都鹿ケ谷 / 店主:八木 剛



10/8オータムジュエリーフェア 英国より新入荷

2019-10-01 17:37:55 | 買い付け日記

9月は、秋に向けてジュエリーやアクセサリーを求めてロンドンへ。

 

お手頃価格のブリティッシュメイドのヴィンテージリングが充実しております。

ジュエリーフェアでは多数ご紹介しますので、ぜひお楽しみに。

他にはハーフパールを散りばめたフェミニンなペンダントが、素敵なものがいくつか入荷しております。

 

久しぶりにウェールズまで足を延ばしました。

延々と続く丘陵地帯(小山の連なり?)と羊の群れ。

リスやキジ、野生動物たちが平気で道路を横切るのでヒヤリとさせられることもしばしばです。

 

ブランケットが古くていいのがあればと期待しましたが、今回は残念。

それでも、馴染みのない土地では、何かしら新しい発見があり、楽しいものです。

 

 

まだ、日中は結構な暑さですが、きっとこれからは、1日ごとに深まっていく秋です。

秋の夜長に、トリュフのセレクトしたアンティークたちをぜひお愉しみください。

 

店主


南フランスより新入荷です。

2019-07-07 21:36:12 | 買い付け日記

今年の近畿地方の梅雨入りは、驚愕の遅すぎるタイミングでした。

梅雨から逃げおおせると小躍りしながら向かった南フランスでしたが、まさか帰国後に梅雨入りに立ち会う事になるなんて。ただ、今のところは、雨や暑さが控えめで、農作物と飲料水の心配を除けば、肩透かしのような過ごしやすい京都です。京都の粘っこくて息苦しい梅雨、このままで済むとは思えせんけれども・・。みなさまのお住まいの地域は、いかがですか?。

さて、ラベンダー満開にはまだ少し早かった6月後半、プロヴァンスを回って、買い付けたアンティークたちを、間もなくご紹介いたしますよ。

7月12日(金)13時から、店頭、ウェブ同時にご紹介です。

14日(日)鹿ヶ谷の実店舗は特別営業いたしますので、お立ち寄りくださいませ。

 

 

宿から1時間走って来てみれば、ブロカントはたったの5件です。買付は全てご縁と時の運(泣)。

 

週末のブロカントは、朝から賑やか。朝方はとくに涼しいので気持ちいいです。

 

トリュフで販売している古書はたいてい数千円いたしますが、ここで1ユーロで仕入れている訳ではございません。念のため・笑。

巨大なプラタナス?木陰の下なら、暑さもしのげて快適な仕入れです。

 

 

 田舎のショコラティエの看板娘?たぶん娘?。ついつい日本語で声をかけてしまいます。

知らぬ間に猫不足に陥っている自分に気付く瞬間。心に充電、いただきました!。

 

山あり谷ありで、あんな坂こんな坂の、ハードな買付ですが、雄大な自然と景色に癒されております。

こんな感じの南フランスで見つけてきたアンティークの数々。ご興味湧きましたら、店頭でもウェブでも、ぜひご来店お待ちしておりますね。

新入荷フェアは7/12(金)から14(日)まで。

鹿ヶ谷の実店舗はこの日曜日は特別営業(11:00~18:00)いたします。

店主

 

 


桜と新入荷のご案内

2019-04-05 08:12:22 | 買い付け日記

今年は全国的に冷え込みの強い春となりましたが、みなさまお風邪などひいてないですか?京都は3日朝にはみぞれが降ってびっくり。春向けに変わりかけた体にはとても堪える寒さでしたが、4日から一転して、ぽかぽかの陽気。哲学の道も様々な国からの観光客であふれかえっております。哲学の道の桜は今5~7分咲きで、今週末がベストタイミング。来週半ばくらいまでが見頃だと思います。このぶんだと来週末まで楽しめるかもしれません。

 

さて、少し前に英国の田舎を廻って見つけてきたアンティークたちが、ようやく店頭に並びました。

日に日にあたたかくなる陽射しと、まだちょっと肌寒いこの季節にぴったりのアイテムが充実しておりますので、お散歩がてら、お花見ついでに、ぜひ覗いてみてください。

 

この季節、とくに紅茶がおいしく感じませんか?。本場英国ならではの紅茶器関係。ドラマ・ダウントンアビーっぽいビクトリアン、エドワーディアンスタイルのティーポットやティーカップなど。

ブルージャスパーの大きな器はチーズドーム&スタンドです。状態の良いヴィクトリアーナが入荷しました。

たぶんスティルトンチーズ用です。スティルトンチーズって世界3大ブルーチーズらしいですが、あとのロックフォール、ゴルゴンゾーラと比べられないくらい、日本では馴染みが薄くないですか?。でも、僕の中では今のところ世界一美味しいチーズです。機会があればぜひお試しください。紅茶にも合うという話もありますし。(これは未経験ですが)

 

イギリスらしい、ほのぼの感あふれるクロッシェレースを縁に飾った真っ白のテーブルクロス。バラや水仙、シャムロックにスワンなど、楽しい柄がレースに編まれていて、ティータイムを盛り上げてくれます。

あでやかな薔薇のクロッシェレースに囲まれたリネン部分のレース(刺繍)はドロウンスレッドとかドロンワークとか呼ばれるもので、リネン生地の繊維を切って解いて結んでいくという、たいへん手の込んだ仕事です。僕には出来る訳もないので、いったい何十時間、何百時間かかるのかまったく想像がつきませんが、とにかくすごい。このクロスは、周囲のクロッシェブレードの幅が広く、ドロンワークも華やかに施された、今回イギリスで見つけた中で最も豪華な、特別な一枚です。

 

トリュフ好みのモノトーンのチェックのリネンファブリックやブランケット。どれも小さな織り機で織った昔の手織りです。リネン類は南仏から、ブランケットは東欧から来ました。ブランケットのチェックは生成りのリネンと褐色のウールで織られていて、春にもいい感じです。

 

そのほか、ジュエリーも、先日よりウェブショップでヴィンテージリングがご好評をいただいてますが、

店頭には早速何点か追加展示しております。ほかにもヴィクトリアンな本格アンティークジュエリーも充実しております。

 

 

お花見の途中で、哲学の道沿いの哲学カフェさんの角の坂を下りて一筋目の鹿ヶ谷通りを北へ、哲学の道からわずか3分で到着です。ぜひ、お立ち寄りくださいませ。

あ、朝晩はまだまだ冷え込みますので、夜のお花見のご予定の方はそれなりのしっかりした防寒準備を。

 

トリュフは毎週、日、月曜日定休。平日は13時より、土曜は11時より営業しております。

店主

 

 


11月1日から新入荷品がお目見えです。

2018-10-28 11:33:26 | 買い付け日記
10月、イギリス、フランス、ベルギーと、ちょっと長旅で、3週間かけて買付けに行っておりました。
帰国して2週間。ようやく時差ボケからも解放されて、落ち着きかけております。
既に、荷物も全部無事?いえ、今回4点かな?割れてたの。
充分にない梱包材と深夜の梱包作業、国際貨物の荒っぽい荷扱いとの闘いですので、はい、こういう時もあるのです。お前は精一杯やった、と、静かに自分を慰めます(涙)。
とにかく全部届いたので、毎日洗ったり、磨いたり、ただいまお手入れ作業に精を出しております。

ウェブの更新では、すでに新入荷品のご紹介が始まっていますが、
11/1(木)からフレッシュなアンティークたちが、いっせいに店頭にお目見えです。
お近くの方、秋の京都観光のおついでの方、きっと周辺の紅葉には少し早いかもしれませんが、ぜひ秋晴れの気持ち良い日にお出かけください。
ご来店、心よりお待ちしております。





イギリスでは、陶器や銀の紅茶器。フランスでは民芸が香るバスケットやクリストフルなどのエレガントな銀器。ベルギーではダイヤをあしらったフレミッシュジュエリーや聖像などのカトリックグッズ。ヴァルサンランベールのガラスなどなど。その国、地域によって微妙に異なるアイテムを、時間をかけて集めてきました。









自転車、ファッション、コーヒー、タバコ、ダイヤモンド、ルーベンス。初めて訪れたアントワープの街はさらっとスマートで、あまりにおいのしない街。アンティークを見る間もなく、教会とブティック巡りが楽しい。もちろんフランダースの犬のラストシーンのルーベンスを見ました。あの物語、全然好きだとか思ったことがないのだけれど、なぜかラストシーンだけは今も覚えている。行きの飛行機で見て号泣した映画の内容が、すでにもう思い出せないというのに・・・。3週間の滞在で1日だけ、仕事をしなかった日。


アントワープは自転車の町、自治体やショップのレンタサイクルに加え、自前の自転車もみんな格好いい。老若男女、でこぼこの石畳の上をタフに走り抜けます。



アントワープのノートルダム大聖堂は、やはりルーベンスにつきますが、木彫装飾もかなりいい。個人的には十字架降架の背面(扉表)にルーベンスの描いた、男臭い聖クリストフォロスが印象的でした。近くにもうひとつルーベンスの関わった教会があるのでそこも必見です。








移動中、田舎道を走るとき、あたり一面に続く緑を見ると、いつも決まって、北海道ってこうなんかなぁー、とまだ見ぬ北海道の広大な平原を想います。じつは北海道、行ったことがないんです。北海道の一部では、今度の地震で大変だったことと思います。できることしかできませんが、皆様のご賛同とご協力をいただき、平成30年北海道胆振東部地震災害義援金へ寄付させていただきました。とにかく、応援しております。





北フランスの大聖堂のある街で、出会ったいくつかの聖像。祈りは内なるものであっていいと、もちろん思うわけですが、形ある祈りの対象は、ふとしたときにそんな気持ちを思い出させてくれたりするので、目に触れるもの、指先に触れるものも、慌ただしい日常の中では案外たいせつな存在です。




皆様から売り上げの一部としてお預かりしました義援金73,020円を、10月29日、日本赤十字を通しまして平成30年北海道胆振東部地震災害義援金として寄付してまいりました。
この度も皆様のご賛同とご協力、ほんとうにありがとうございました。

Antiques Truffle 京都鹿ケ谷 / 店主:八木 剛






本日、店内奥のテラスの巨峰、こんなんです。