Frany's Yard

Frany's Yardはトリュフのスタッフたちが、アンティークの話、日常の中の嬉しい、可愛い、心地いいことを綴ったミニコラムです。

winter wink

2008-12-22 22:31:40 | antiques
気が付くのが遅すぎますが、今年もあと僅か。昨日大掃除を始めてようやく気付きました。全くもって掃除は終わっておりませんので、まだまだ年は越せない日々は続きます。
sabaeです。夏以来のエントリです。
時の経つのは早いものですなぁ。

耄碌したふりをして誤魔化すのも無理がありますか。いやふりばかりでなく、最近物忘れが酷くて、クリスマスの事をすっかり忘れておりました。仕事ではこれでもかと言うくらいクリスマス商戦に参加しているつもりですが、私生活の中にもクリスマスってあったの?って感じです。
まぁ、ターキーどころか、ケンタッキーフライドチキンもケーキも準備する気はないのですが、プレゼントは買わなくちゃ。

自分に。

あわてて買い物に行き服いっぱい買っちゃいました。

ユニクロで。

あとリサイクルショップで。
部屋着と防寒着って只の買出しになってますね。
クリスマス臭ゼロ。
これではいけないもう少し浮かれた事をしないとって事で出してきたのがコレ。

10年ぐらい前に買ったまま使う機会もなかったコイツを使って、ちょっとお部屋を素敵に演出する算段ですが、何だか分かりますか?
キャンドルホルダーには違いはないのですが、胴体の中にローソクを収める筒があり、バネを仕込んだ台の上にローソク設置。火が燃えてローソクが短くなると、バネに押されてローソクがせり出してくるという仕組み。それでこれ背部に取付金具が付いている、自転車用のキャンドルホルダーなんです。その為風防が付いているようです。
時代はよく分からないのですが、自転車王国デンマークの物だそう。ダイナモ発電機の無かった時代のものでしょうか?だとしてもローソク付けても風防で覆うとぼんやりとしか明かりが見えないので、照明の役には立たないでしょうから、対向者に知らせるための物と考えて良いのでしょう。

そんな暗い時間帯に自転車乗るなよ、って話なんですが、デンマークの冬は暗い時間帯が長いのが関係するのかも。自転車の発明(ゴムタイヤ、チェーン駆動)と電球の発明って、どっちも19世紀末だから、早い時期に自転車が普及していたら、自転車用電灯は無かったでしょう。ってことでこういう道具が必要だったのかな?サンタさんの総本山デンマーク(グリーンランド)で、赤鼻のトナカイよろしく、チカチカ行く手を照らしていたのかもしれません。などと不思議な道具について想像しながらのディナーも乙なものです。現代の日本の私には必要とは言えない道具ですが、生活を少しばかり豊かにしてくれる、ちょっとした歴史からの贈り物でした。

本日のディナー:豚汁


sabae




麒麟児

2008-06-03 23:53:26 | antiques
鳥籠、ケミスツジャー、ほうろうファネル、フットウォーマー。
これら、何に使ったかわかりますか?
先日、またしてもトリュフで動物救助事件が起こりました。

例によってご無沙汰しております、sabaeです。
京都は既に灼熱の日々に突入しましたが、皆さんは如何お過ごしでしょうか。
これまた例によって、遅筆の為に、報告が遅くなってかなり前の話になります。


その日は5月というのにやや肌寒い日で湿度も高く、小鳥が騒がしい日ではありました。ウグイスは鳴きまくり、ツバメは飛びまくり、スズメは囀りまくる、ってちょっと五月蝿過ぎないか?スズメ?

マルツが外に見に行くと、どうやら巣立ち直後の幼いスズメがうまく飛べず、トリュフの店先で立ち往生(って言っていいのか?)していたらしい。親鳥が心配そうにしかし遠巻きに見ていたらしいので、一応世話を焼くのはやめておいたらしいのですが、心の中では心配だったそうな。私は自分の仕事で一杯一杯だったので、そんなことには気づきもしませんでしたが、仕事中何度も外に出て、スズメの様子を伺うマルツの挙動をいぶかしんだものでした。

翌日比較的早めに出勤した私を、憔悴しきった様子のマルツが迎えてくれました。
早朝からスズメの様子を見に来ていたらしい、って言うか、昨日もスズメの面倒を見るために遅くまで残って、世話をしていたらしい。
その為に用意したのが写真の道具たちです。
鳥かごは言わずもがな。ケミスツジャーには水、フットウォーマーは冷えすぎないようにお湯を入れて、文字どうり湯たんぽにしたらしいのですが、お湯を入れるために使ったのがほうろうファネル。すべてアンティーク。総額は計算してませんがなんて贅沢なスズメだよ。少なくとも俺のここ10年の医療費よりは高いはず。ま、ここ10年で私の医療費は5千円ほど(3割負担)ですが。病院ほんと行かないもので。病気も怪我もしないし。

ともあれ、そんなマルツの心労とかスズメには全く気づかなかった私にマルツの言った言葉、
「アンティーク屋って何でもあるなぁ。」
全くな。
全部あんたが買ってきたもんだけどな。

なんで買ってきたの?って品物もあるが、実際役に立ってるのがすごいわ。>マルツ

その朝、スズメはその後どこかへと飛んで行きました。よかったね。


sabae

tea for three

2007-10-23 00:59:55 | antiques
確か先週には扇風機を使った記憶があるのですが、もういらない。来年の夏まで使うことは無い。とっとと掃除して押入れに封印してやる。と思いつつ、この週末も扇風機の掃除をしなかったsabaeです。今晩は。
来年の正月になっても部屋の片隅にありそうです。

思い起こせばこのブログを始めたのが2005年の3月ですから、既に2年半経っているということになりますね。その間のエントリが42個しかないのは致し方ないとして、致し方ないとして! アンティークの話が1個もないのはどうしたことか。アンティーク屋のブログなのに。ご覧の皆様もきっとアンティークの話を読みたがっているはずなのに。そんな訳でアンティークの噺を一席。

以前も書いたことがありますが、トリュフの面々は概ねカフェイン中毒です。仕事中であれコーヒー、紅茶、日本茶などを飲まないと死ぬ。事は無いにしても、かなりイライラしたりします。主に私、sabaeが。ホリックなもので。
鹿ケ谷に引っ越してくるまで、寺町ウェアハウス時代には、スタッフ用に紙コップが常備されていましたが、いくらなんでも、カップ類が売るほどある環境でそれはないんじゃないかと。勿論一回や二回じゃ捨てません。限界まで使っていたので、カップを毎回洗うのと、どちらが環境に対する負荷が大きいか分からないのですが。しかし、そもそも洗い場がなかったというのが紙コップの理由でもあり、鹿ケ谷には洗い場が完備されているので、ちゃんとしたカップを使わない理由は無い訳で。

そこでマイカップ登場です。スタッフ各自好きなカップを持ってくることになりました。アンティークショップなだけに、勿論アンティークですよ。
その結果持ち寄ったのが写真のコレ。・・・そろいもそろってDハンドルマグ・・・。なんてベタな。

確かこの店はイギリスやフランスを回って見つけてきた、表情豊かな質感にこだわったアンティークを、テーブルウェアから家具まで、幅広くご紹介しているはずなのですが。
とは言え、毎日バタバタしながら使うわけですから、ソーサーは要らない。薄い陶磁器も心配、ということでファイヤーキング。非常に合理的。というか、頭の中同じ過ぎるよ。

そんなトリュフで、毎日酷使されているDハンドルマグ達。少々ぶつけてもびくともしない。手になじむカタチ。なによりかわいくて、紙コップで飲むコーヒーより、ずっとおいしく感じます。やっぱり多くの人に愛されている定番アイテム、良い道具だなと思います。

と言いつつ一度割った事のあるsabaeでした。