5月の加東市の町ぐるみ健診の結果が皆さんの手元に返ってきているようです。
定期外来の受診の際でもよいですし、ちょっと気になるデータがある場合でも結構です。
健診結果は参考になりますので、ぜひご持参ください。
さて、今日はお薬のお話です。
薬を処方されて、飲んだ時に どのような経路で患部に届くのかな と疑問に思われたことはありませんか?
一般的な飲み薬の場合、のど(食道)を通って、胃で消化され、腸へと送られます。腸で吸収された薬の成分は、肝臓に運ばれます。
そして、肝臓で代謝(化学変化)をされて血液中に入り、一部は排泄され、薬の効き目を維持した成分が患部へと届けられます。
血液中の薬はその後、肝臓を何回か通って、そのたびに代謝され、最後には尿や便、汗などと一緒に体外に排出されます。(肝臓で代謝されず、腎臓から排泄されるタイプのお薬もあります)
飲み薬は肝臓や腎臓に機能の問題があると、効果や安全性に影響します。
これらに何らかの病気がある方は、必ず主治医に伝えるようにしてください。
飲み薬は前記の流れを通るため、効果が表れるのに15-30分はかかります。薬の効果を早めようと、指示ざれた以上の量を飲むことはやめましょう。
また薬を飲む回数にも大きな意味があります。
血液中に含まれる薬の量は、血中濃度であらわされます。飲み薬を飲んだ後に、血中濃度が高くも低くもならないように、服用回数は設定されています。
服用回数を守ることは飲み薬を安全に使用するために欠かせません。
薬を飲み忘れてしまった場合の対応を尋ねられることが、度々ありますが・・・
2回分を一度に飲むことは危険です。薬によっても気が付いた場合にすぐに飲む方がいいものと、次の服薬時間までスキップした方がよいものなど、薬の種類で判断が違う場合もあります。
飲み忘れなどが気になる方は、そういった点も事前に確認しておくと安心です。
決まった時間、決まった量を 服薬することは安全に服用するためにとても大切です。
参考になれば幸いです。