昨日は穏やかな晴れの天気でしたね。
久しぶりに駐車場で子供と自転車遊びや縄跳びをしました。
夕方になるとさすがに冷え込みましたが、それでもお日様の下で遊ぶと元気が出ますね。
花壇のムスカリやチューリップが少し芽を出していたのもうれしかったです。
先日、胃の調子が悪いから胃がんかもしれない・・と相談に来院された方がいました。
胃がんの多くはピロリ菌によって引き起こされた萎縮性胃がんが進行することによって発症します。
胃がんは胃の粘膜に発生します。
胃の粘膜は内側から 「粘膜・粘膜下層・固有筋層・漿膜」という4層で構成されていますが、がん細胞が粘膜下層まででとどまっていれば、「早期胃がん」固有筋層を超えてくるものは「進行胃がん」と分けられています。
早期胃がんか進行胃がんかは、胃がんにとって大きな意味を持ちます。
早期胃がんは進行度合いによって、4段階に分けられる胃がんのステージのうち、ステージⅠに相当し、5年実測生存率(がんの治療を始めた人の中で5年後に生存している人の割合)が90%近くに昇るからです。
ここで問題になるのは早期胃がんは自覚症状に乏しいという点です。
実際に胃がんになると胃の不快感や食欲不振といった様々な症状が出ることがあります。
しかし、こうした症状は日常的におこる他の胃の不調と区別がつきにくいため、ついつい放置されてしまいがちなのです。
そこで胃がんを早期で発見するには定期検診が欠かせなくなります。
胃がんは種類によってはとても早く進行することがあります。年に1度は胃の健診を受けることが勧められます。
胃がん健診にはバリウムを飲む検査がありますが、私は毎年、胃の内視鏡を選択しています。粘膜の状態も確認してもらえるのと今の胃カメラはそこまで苦痛ではないと(感じ方には個人差が大きくありますので、苦手な方はバリウムでもよいと思います)感じるからです。
また、ピロリ菌の感染に関しては、ほぼ幼少期(5歳以下)に起こることが多く、そして感染に衛生環境が大きく関連していると言われます。
こうしたことから、日本では幼少期を上下水道の衛生環境が十分でなかった時代(井戸水など利用されていましたね)をおくった高齢者世代の方のピロリ感染率が高くなっています。
現在、胃がんの治療には切開を必要としない「内視鏡手術」も取り入れられるようになっています。
内視鏡手術は身体への負担が比較的少ないすぐれた手術法です。
ただし、内視鏡で手術が可能なのは早期胃がんでいくつかの条件が満たされている場合に限ります。
こうしたことからも胃がんの早期発見に努めることは非常に大切です。
先に挙げた患者さんは胃の内視鏡検査をうけ、結果として胃潰瘍(瘢痕)でした。やはり症状がある場合は検査をしっかりして、安心することも必要かなと思います。
参考になれば幸いです。