朝晩の冷え込みが一層厳しくなってきましたね。
日中もお日様が出れば暖かく感じる日もありますが、気温が上がりにくくなり、冬本番です。
外来をしていると、季節の変化でいろいろな症状を聞くのですが、寒くなって手荒れやしもやけ の症状が少し増えてきました。特に手荒れ!
ひどい人はあかぎれ の状態でぱっくり割れています。
主婦湿疹ということばがありますが、男性にももちろん あかぎれを起こしている人もいますが、女性に多い印象です。お話を聞いていると 食器の洗い物などするときに 手袋なしで お湯で洗う習慣がある人!
水仕事をする人に主婦湿疹(手湿疹)は多いのですが、水や洗剤などに触れる機会が多いと手指の皮膚表面の皮脂膜が減少・消失し、皮膚のバリア機能が低下します。すると刺激を受けやすくなって、湿疹ができます。
加えて、お湯を直接使うことで、皮脂が失われ、乾燥していきます。
失われた皮膚のバリア機能を補うためには保湿が必要です。水仕事の後や入浴・手洗いの後などは常に保湿剤で皮膚を保護する習慣をお勧めします。また、悪化の原因となる刺激物(水・お湯や洗剤)に直接触れないことです。
わたしは季節を問わず、できるだけゴム手袋をするようにしています。ちょっと1枚だけお皿洗うなどの場合には使っていないのですが、その方が手が守られると思います。
ただ、一度湿疹を起こしてしまうとゴムの手袋自体が刺激になる場合もあり、そういう方は綿手袋の上からゴム手袋で保護するのがお勧めです。ちょっと面倒かもしれませんが、手の症状が少しずつでも改善しますので、お試しください。
夜寝る前にたっぷりの保湿剤をして綿または絹の手袋をはめるのもお勧めしています。
とにかく、保護・保湿 その習慣が大切です。あまりにぱっくり割れたり、湿疹がひどい場合はステロイド外用薬の出番ですので、かかりつけの先生にご相談ください。
参考になれば幸いです。