クリニック近くの東条川、桜並木がとてもきれいなのですが、昨日散歩に行ったら3割程度咲いていました。
満開までもう一息です。
さて、最近新聞折り込みに挟まれていたドラッグストアの広告。
見慣れた胃薬や季節柄アレルギーの薬などが並んでいました。
病院やクリニックでもらう薬は医師の診断のもと、処方箋を出して調剤した薬です。医療用医薬品と呼ばれています。一方、薬局やドラッグストアで自分で買える薬を一般用医薬品、最近ではOTC(Over The Counter)医薬品と呼びます。
それぞれの違いは、どこでしょう。
医療用医薬品の第一の目的は病気によく効くことです。そのため、使われている有効成分の種類も多くあり、効き目を強くしてあります。例えば、抗がん剤のように副作用があることを承知であえて効き目を優先させる場合もあります。様々な病気や症状の治療に対応できるように、非常に多くのくすりがあるので、医師がそれぞれの患者さんの症状に合わせて薬を選びます。患者さんにとっては症状にあった、的確な薬を処方をしてもらえるということです。
一方、一般医薬品の場合は第一に安全性が重視されています。
お年寄りから子供まで、あるいは大柄な人から小柄な人まで、どういう人が利用するかわからないので、安全であることが最優先されます。そのため薬の有効成分の含有量は医療用医薬品に比べると少なめになっているものが多く、病気の初期や軽症の場合をターゲットにしています。
また、患者さん自身や家族の方が病気の症状を判断する場合を想定して、一般医薬品はあらかじめできるだけ多くの症状に対応できるように作られているものが多くなっています。
市販の風邪薬が熱、咳、痰、のどの痛み、くしゃみ、鼻水、頭痛、関節痛など多くの症状に対応しているのがその典型です。
最近ではセルフメディケーション、セルフケア など自分自身の健康に関心を持ち、軽度の不調は自分で手当をするという考えから、医療用医薬品のうちで十分に安全性、使用実績があるものなどが、一般用医薬品に転用して販売されるようになりました。スイッチOTCと呼ばれるようです。
病院で処方される薬と市販薬は目的が少し違いますので、上手に利用してセルフケアできると良いですね。