第185回暮らし方研究会「リ・ライフ」セミナーで感想文をいただきました。ありがとうございました。
宇治市在住 江夏節子様(60歳代)より
2023年5月27日、見学会としては最高のお天気となりました。この日、私達はいつも大変お世話になっている新井先生のご自宅を見学させていただくことになりました。
親御さまから受け継いだ家を大切に思いながら、それを「終の棲家」と決め、機能的で快適な生活を送れるように考えてリフォームを決断されたのだと思います。
束石の上に柱が乗っていましたが、高さを調整し床の水平を作り出しました。築100余年の間取りを、それぞれの部屋の用途を大胆に組み替えながら、新しく快適に暮らしていけるよう工夫されていました。思い出深い襖とか家具とかの調度品を上手に残されて活用されていました。建具の扉とか波のあるガラスの戸とかがとても記憶に残っています。
以前寝室だったところは、天井をとって梁を出し、石張りの床暖のある食堂となり、そこからは芝生で開放的に見えるお庭を臨めます。丸瓦を散りばめ三和土のアプローチは何とも優しい雰囲気を醸し出してくれ、その向こうにある木々や草花へと視線を誘ってくれます。 一方、玄関前のお庭は、元々からあった植木や石造物を移動させたり少し手を加えて改造されたりして、広々としたお庭へと変身したようです。
ゆっくりお宅の中とお庭を見学させていただき、リフォームの可能性の豊かさを改めて感じました。新井先生には、個人のお宅にも関わらず、惜しみなく見学の機会を与えてくださりありがとうございました。
藤井寺市在住 辻田庄吾様(60歳代) より
南海泉佐野駅から案内図を見ながら少し西に進むと道幅も相当狭い古い町並みになり約5分程で大和塀でしころ葺き屋根の新井様の生家が見えて来ました。想像通りの風格のある立派な建物です。早速案内頂きましたが年数は感じますが文化財級の内部造作、数々の素晴らしい調度品があり ご家族の営みが脈々と受け継がれている家の履歴書たる建物に感動しました。余談ですが、建築家としての新井様の本物、美しい物を見る感性、見識がこの空間で育まれたのでしょう。さて、今回のセミナーのテーマ(100年終の棲家―リフォームを愉しむ)はどのように愉しまれたのでしょうか。そこで勝手ながら私の希望する(終の棲家)とは?
1.自分が納得する"いちばん、いい家"である事
2.いつもいる部屋がある事
3.ガーデンがある事
今回のリフォームで土間風の食堂を造られていました。タイル床には電気床暖房が敷設され、梁が見える高い天井、そこに大きなダイニングテーブル。北面には大きな吐き出し窓。今回造園された広々とした芝生のガーデンへと一体化する何とも開放的な空間に仕上がってました。緑との触れ合い、四季を感じながら心を穏やかにする"いつもいる部屋"候補です。この空間で一時を過ごすのはなんと優雅で贅沢な事でしょうか。芝生の周りには種々の庭木が植栽され春には開花、夏は輝く緑、秋は紅葉、冬は次の芽吹きが待ち遠しく感じる。未来への期待。来年、5年後10年後の変化が楽しみです。今回のリフォームで水廻りの配置もコンパクトにまとめられ非常に動線が良く使い易くなってました。前栽のブロック塀も大和塀に変えられ一段と建物の風格が上がった様に思いました。築100年の歴史ある建物とリフォームでのモダンな空間の融合がマッチしてとても気持ちの良い使い勝手の良い また、様々な思い出がいっぱい詰まった素晴らしい終の棲家。"いちばん、いい家"と感じました。