再読のための覚え書き
宗方姉妹
大佛次郎(1897-1973)
臆病で古風な姉の節子。物怖じせず積極的な妹の満里子。戦後、満州を引き上げ、それぞれの生き方で前進しようとする中、姉妹の父の忠親には死期が迫っていた。
戦中戦後における強者と弱者の有り様が描かれ、随所で語られる人生哲学が心地良い。
「私も、これで今年の紅葉を見た。多分、丈夫な君などよりは心に沁みて美しいと見たろうよ。死ぬと言うことは人が想像するほど、可怖いものでも暗いものでもない。死ぬまでのいのちを粗末にする方が、ずっと可怖い。」
2021.12.17読了
宗方姉妹
新潮文庫
昭和29年3月25日初版発行
昭和40年2月10日20刷
旧仮名遣い
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