再読のための覚え書き
ビルマの竪琴
竹山道雄(1903-1984)
「われわれ」日本兵たちは、ビルマで終戦を迎えた。
捕虜となり、収容所で暮らすことになったが、音大出身の隊長のもと、「われわれ」はいろいろな歌を合唱し、水島上等兵は自作の竪琴で伴奏した。
なかなか降伏しない日本の部隊があると聞き、隊長は水島に、説得に向かうよう命じる。
しかし、水島は何ヶ月経っても戻ってこない。水島の安否が心配される中、「われわれ」は、水島そっくりのビルマ僧を目撃したのだ。
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子供の頃に読んだときは当然気付きもしなかったけれど、戦争批判が主題な割には、国家としての戦争責任には触れず、兵士の心の葛藤の問題に矮小化している印象は免れない。
けれど、それを差し引いても、本当に類い稀な美しい物語だと思う。
2022.1.24読了
ビルマの竪琴
新潮文庫
昭和34年4月15日初版発行
昭和35年11月15日8刷
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