再読のための覚え書き
現行犯
有馬頼義(1918-1980)
上野の安キャバレーでバーテンが殺され、店の金10万円が奪われた。二ヶ月が経ち、強盗殺人事件は迷宮入りかと思われた。
飲み屋を出た神在清悟は、街でパトロール中の警官を見て悪戯心を起こし、突然、警官と反対の方向に走り出した。
飲み屋の女給は、神在が内ポケットに10万円入れていたことを証言。神在そっくりのモンタージュ写真が各地に配布され、神在は濡れ衣を晴らすこともなく逃亡を続ける……。
表題作の他、「少女の眼」「三十六人の乗客」「象牙座殺人事件」「白い道の少女」「空家の少年」「バラ園の共犯者」を併録。
いずれも人間性を掘り下げて書かれた異色の犯罪小説。
2023.5.3読了
現行犯
角川文庫
昭和34年10月30日初版発行
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